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栖鄭 椎(すてい しい)
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非公開
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1983/06/25
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契約社員
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ビルバク
自己紹介:
 24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。



副管理人 阿井幸作(あい こうさく)

 28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

 Mail: yominuku★gmail.com
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このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。      

CP2日間でだいたい600元(10,000円)ほど使った。以下に購入したものを載せていく

 

 

儞不知道的COMIKE』(あなたの知らないコミケ)(左)

『宮水酒誌01(右)

 

 

 

表紙はエロ同人だが、中身は全部文章。日本のコミケにも多数参加した作者が書いたコミケに関する評論文。日本のコミケを紹介し、CPなど中国のイベントを分析しようとしている。

わざと表紙をエロくして買いづらくしている点がポイント高い。

 

『地霊殿十周年合同誌 地底開放記念日』

 

 

 

日台作家合同の東方二次創作漫画。しかし作家一覧を見てもどれが台湾のサークルなのかわからない。

 

『東方水墨巻』 紅魔篇 妖々夢

 

 

 

個人的に一番のヒットの東方の水墨画風イラスト集。これに限らず、CPには二次元キャラを水墨画風に描いたグッズやイラスト集がいろいろ出ていた。

 

『ろけます!』

 

 

 

日本の同人誌で中身も日本語だが、本の中には中国語の内容説明書が挟まれていた。

ブースにはこの本の作者もおり、少しだけ会話ができた。その時、アイマスの新作ゲームか何かの発表動画がスマホから流れて、来場者がそれを見に集まって場が大いに盛り上がったのが印象的だった。

この他、東方関連のCD販売ブースにも日本から来た日本人作曲者がいて、購入者に時折サインをせがまれていた。

 

 

JAPARI RAINBOW(左)

『社保動物園』(右)

 

 

 

台湾のサークルのけものフレンズイラスト集。『JAPARI RAINBOW』はともかく、『社保動物園』は「これどうやって審査通ったんだ?」と驚くほど18禁の内容だった。本番行為を描いていなければ局部を出していても問題ないのだろうか?

 

『海色の襟』

 

 

 

日本兵の擬人化イラスト集かと思って購入したが、艦これのキャラクターが日本兵の服装を着ているという設定なんだろうか?

漢字が台湾繁体字表記だったので真っ白な制服(艦これの艦長のコスプレ?)を着ている売り子の男性に「台湾から来たの?」と聞いたが彼は大陸の人間であった。繁体字にしているのは台湾での販売を見込んでとのことだった。

 

『太華 妖怪誌』

 

 

 

妖怪関連のイラスト及び漫画。フルカラーだ。

 

 

『山海奇談 番外編』

 

 

 

妖怪関連漫画『山海奇談』をネットにアップしているサークルなのだが、ポストカードとかしか売っておらず漫画はなかった。私好みの絵なので今度は是非とも紙媒体になった漫画を読んでみたい。写真はこのサークルをSNSで宣伝することでもらえる無料の冊子。

 

異録』

 

 

 

これもまた妖怪関連のイラスト集。

この細長いサイズの紙ってなんていうんだろうか?

 

 

『魔都地下鉄少女』と交通カード

 

 

 

上海の地下鉄擬人化イラスト集

このブースでは他にも中国の高速鉄道の擬人化イラスト集も多数揃っていた。

中国で擬人化が流行ったのはいつからだろうか。CPにも未だに『ヘタリア』島があったし、今回は中華料理や中国の都市、更に二十四節気の擬人化イラスト集も見かけた。

 右はこのサークルが販売していた上海の交通機関で本当に使えるカード。これで次に上海に来たときも、駅でいちいち地下鉄切符を購入しなくて済む。ただし残金は0元なのでチャージが必要。

 


 

私が購入したのは漫画本ばかりだ。しかも東方とかけもフレとか日本のコンテンツの同人誌が多いので、せっかく中国の同人イベントに来たのに中国らしさが薄いような気がする。

 

そこで、私の日本人の友人が購入した同人誌のラインナップも紹介する。

 

『子夜鬼譚』(イラスト集)

『中華古都』(中国都市擬人化)

『驚春』(二十四節気擬人化)

『白露朝夕』(絵本)

CAT48(猫擬人化)

『若風之声』(漫画)

『茨の道』(漫画)

『鬼僧談』(漫画)

『飼魔』(漫画&小説、BL)

『雲華誌』(茶葉擬人化)

『等你仰望』(小説、BL)

『入妄』(小説、BL)

『男科悍医』(小説、BL)

『華夏』(イラスト集)

 

BL小説と擬人化イラスト集が多くて友人のもまた偏っている感じだが、CPは私のようないわば日本と地続きの趣味を持つ者も、友人のような中国色の強い趣味を持つ者も同様に楽しめる良いイベントだった。ただし、漫画本が少なかったことは友人と共通の不満点である。


 ちなみに友人は
2日間で1000元(16,000円)ほど散財したらしい。


 今回のCP20は私も友人も満足しており、すでに「今度はVIPチケットを購入して早く会場に行こう」とか喋っている。また、5月21日に北京で行われる同人イベントにも参加するつもりである。

 

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COMICUPCP)はN1(同人誌)、N2(コスプレ)、N3(企業)の3エリアに分かれ、N3から各エリアを通過していく構造をしている。だから、N1に行くにはN3N2を通らなきゃいけない。各エリアはそれで完結しており、日本のコミケの西館東館のような区分けはされておらず、同人誌を買うために別のエリアや別の場所に行く必要はない。

 

私はN3の企業エリアなど目もくれずN1へ向かった。N3には中国で人気のあるアニメ・漫画・ゲームの企業ブースがあり、『戦艦少女』や『戦車少女』『陰陽師』などの販売ブースや、新作アニメ・ゲームの宣伝ブース、非売品のフィギュアの展示ブースなど多数の企業が出展していた。日本の角川も中国語版の漫画やライトノベルなどを売っていた。

 
(行列が並ぶ角川ブース)

 

(写真はCP2日目に企業ブースの『戦艦少女』グッズ購入のために屋外にまで並ぶ中国の若者たち)

 

 

N2はコスプレエリア兼ゴスロリエリアであり、中国のゴスロリショップが出店し服やら装飾品を売っており、やはりゴスロリを着た少女たちが列を作っていた。まさか中国でこんなにゴスロリ愛好者がいるとは思わなかった。

 

 (ゴスロリエリアの様子)

さて本命のN1である。

 

島が最も大きいはやはり『陰陽師』である。『東方Project』『ユーリ!!!』『FATE』も大きく、その他に『耽美原創』(オリジナル耽美系)という島もある。配置図を見るとわかるが、AからHまでほとんどが女の子向けのブースである。

 

各ブースはテーブル一つ椅子三つで一単位と言ったところだ。大きなサークルはブースもデカイ。人気のあるサークルや有名な作家(?)が来ているサークルには列ができており、行列の一番後ろには『隊尾』(最後尾の意味。何故か台湾繁体字)と書かれたプラカードを持つ人がいる。人だかりができるサークルは壁際が多いので、中国でも「壁サークル=人気」という認識で良いのだろうか。並んでいるのはやはり女の子が多い気がする。


(作者のサインを求める女性ら)

 

 (最後尾札を持つ女性)

 (人気サークルにできる女性の列)

各サークルを回っている子たちは手に購入リストを持っており、時々それにチェックを付けている。日本のコミケでも見た風景だ。また、人気サークルにはファンから差し入れが贈られる。


 

完売の札を出しているブースの子たちはスケブにイラストを描いていた。出展者同士の交流もあるんだろうか。

 

 

 

耽美系や一部男性向けサークルには肌色の多い出品物がたまに見られたのが気になった。

 

CP参加のサークルは事前に審査を受けるわけだが、中にはこんなもんがよく中国で審査通ったなと思える内容もちらほらあった。とは言え、日本のコミケで見かけるエロ同人漫画はほとんどなく、露出の多いイラスト集ばかりだったが、耽美系は絡みのシーンも描かれていた。男同士なら規制が緩いのだろうか。


 (小林さんちのメイドラゴンのエロポスターを貼るサークル。ヤバイ箇所にポスターを上貼りしている。出品物はエロイラスト集だった)


日本の同人誌の中国語版(台湾繁体字が多い。多分作者の許可を取ったものだろう)や日本語の同人誌を売っているブースも多かった。中国語版はともかく、日本語の同人誌は成人向けっぽいのもチラホラあったが大丈夫なんだろうかと思った。


(上が中国語版、下が日本語版の同人誌)



(同人ソフト『永遠消失の幻想郷』の中国語版を販売するブース。2日目には売り切れていた)

 

北京のコスプレイベントで見るようなおそらく海賊版のTシャツも少ないながら売られてはいた。また、明らかにアニメとか漫画とかに興味を持っていなさそうな中年男性・女性がいるブースもあったが、多分海賊版の業者なんだろう。

 

『原創』(オリジナル)島にあるのに『陰陽師』やその他の二次創作ものを置くブースが多くて戸惑った。オリジナルの作品を一つでも置いていれば『原創』ブースを設営することができ、あとは二次創作でも何でも置いてもいいんだろうか。

 

 

『無料』の札を貼った小物を並べるブースも多かった。写真を撮っていないのが本当に残念だ。

中国語で「タダ」「無料」を表す言葉は一般的に『免費』と書く。この『無料』は「ご自由にお取りください」ではなく、何かを購入した場合のプレゼント、またはマイクロブログなどのSNSでそのサークルを宣伝した場合のお礼などの意味合いが強いようだ。もちろん、勝手に持って行っても良いと言うサークルもある。

 

ちなみに、中国語では「つまらない」「退屈」を意味する言葉に『無聊』がある。この『無聊』も上記の『無料』もピン音表記が同じ「wuliao」であるので、上の写真に込められた意味合いとは、このグッズは『無聊』(つまらない)ものなので、『無料』(タダ)でお取りくださいではないかと私は思うのだが、いかがだろうか。

 

 

1日目は閉館時間16時までねばってその後はどこに遊びに行く元気もなくホテルに帰宅した。同人誌にいくら使ったかざっと計算したところ500元(約8000円)は使っていた。一緒に参加した友人は小説ばかり買い、700元以上使ったらしい。


 

(1日目の戦利品)

 

51日 CP2日目


この日はのんびりしようと9時半ごろ会場に着いた。1日目とは打って変わってチケット売り場の長蛇の列がなくなっており、会場入り口前の行列もなくなっていて全く並ぶことなくスムーズに、10時前にはN3(同人誌エリア)へ行けた。

 

会場の外では昨日の賑わいぶりを嗅ぎつけたのかダフ屋のオッサンが「チケットがあれば並ばなくていいよ!」と叫びながらチケットをさばこうとしていたが、実際はなくても並ぶ必要なんかないので赤字にになったに違いない。

 

(赤い矢印のついた、人の流れに逆らいずっと突っ立っているオッサンがダフ屋である)

CP公式サイトに書かれている開場時刻は10時だが、私は9時半には入場できたので、この日は9時には開いていたかもしれない。ということはVIPチケット購入者は何時から入ったんだろうか。というか、前日に運営から「明日は○時に会場に入れます」みたいなアナウンスをVIPチケット購入者はもらっているのだろうか。2日目のVIPチケットの存在に疑問を持った。


 (1日目は3列以上に分かれていたのに、この日は1列しかなかった)

公式サイトによると、2日目は1日目よりも若干参加サークルが減っている。だから空っぽになったブースも目立った。それは人気サークルも同様で、この日も列ができているブースは多かったが、一部のグッズはすでに売り切れだった。


(サークルが撤収し空になったブース)


(ポスターに『売り切れ』札を貼るサークル)

しかし、空になったブースに、昨日売り子たちが食べていたスイカの皮だけが残されている光景には笑った。何で写真を撮らなかったんだろうか。

 

この日は、昨日ホテルでカタログをチェックして気になった『月刊少女野崎くん』の同人誌と『魔神英雄伝ワタル』のポストカードを買いに行こうと思ったが、前者はすでに売り切れで、後者はけっこうな人気サークルで女の子がいっぱい並んでおり、恥ずかしくなってためらっているうちになくなってしまった(後者のブースはいくつかのサークルと合同だったようでワタル以外にいろいろな、おそらく中国オリジナルの漫画やゲームの同人グッズもあった)。

 

2日目だけ参加したサークルっていたのだろうか。全然代わり映えしないどころか、ブースの数が減っているし、売り切れも続出しているしで、個人的に1日目に同人誌エリアを十分楽しんだら2日目も同人誌エリアに行く必要はないと思った。1日目は同人誌エリアで、2日目は企業エリアみたいな回り方が正しいのかもしれない。N3には1日目とは全く異なる弛緩した空気がエリアには漂っていて、一瞬北京のコスプレイベントにいるみたいな気持ちになった。


 それで気分が覚めてしまったというのもあり、また16時の高鉄で北京に帰らなければいけなかったので、2日目はそんな金を使うことなく13時半に会場を出た。

次回、戦利品

 

 


(4月30日のCP20の様子)


COMICUP(略称CP)とは毎年夏と冬の2回にわたって上海で開催される同人誌即売会である。今年で10年目を数える歴史あるイベントと言えるが、私は今年までこのイベントの存在すら全く知らなかった。

 


公式?サイト:http://www.allcpp.cn/allcpp/event/event.do?event=220
 

北京在住の私にとって中国で開催されるアニメ・漫画関係のイベントとは日本のコミックマーケットのような内容を意味しない。大抵のイベントがコスプレイベントであり、ステージでレイヤーが踊り、歌い、演劇をし、販売ブースでは海賊版を主とする様々なアニメグッズが売られている。そこには同人誌という創作物は存在しない。

 

なので、私は中国で同人誌はもう買えないものだと思い込んでいた。「もう」と言うには訳があり、私は10年ほど前の2007年か08年に留学先の中国人民大学の学生サークルが校内で開催した小さなイベントで東方のメーサク同人誌を購入したことがある。それが健全な内容であったことは特筆する必要もないだろう。

 

また、今年の521日には北京で二次創作物イベントが開かれる。だから、私の知らないところでも同人誌即売会が北京で行われていたのだろうが、北京の大型コスプレイベントである『I DO』や『COSPACE』や『MYC』などでは同人誌は販売されていないので、私がそう思い込むのも仕方ないだろう。

 

しかし、同人誌文化は魔都上海に根付いていたのである。そこで私は、サークルを運営しているわけでも、取材を命じられたわけでも、他に上海に用事があるわけでもなく、ただ中国の同人誌が欲しいという理由だけで、429日から51日のメーデー三連休を利用して上海へ行った。

 

CPのチケットは一般チケットとVIPチケットに分かれ、それぞれに電子チケットがあったが私は2日間つづりの一般チケットを予約購入した。430日と51日の2日分で80元だ。VIPチケットの特典は入場時刻の繰り上げ、これだけである。CP10時開催なのだが、VIPチケット購入者はそれより30分前に入り、人気のサークルにいち早く行き、望みの品を購入することができる。

しかし、一般チケット購入者が入場すればもうVIPの特典はなくなる。だから遊園地のVIPチケットみたいに行列を無視できるというわけではないので、その繰り上げ30分の前にVIPチケットを購入するかどうかは、自分がどのジャンルのどのサークルを目当てにしているのかによる。私もお目当てのサークルはあったが、中国で人気の『陰陽師』とか新作アニメには興味なかったので、VIPチケットの購入は不要と判断した。

 

430日当日、私は大きなリュックを背負って上海の上海新国際博覧センターへ向かった。開場時刻は10時だったが早く着いた方が会場の外で並ぶ必要もないだろうと考えて早めに出たのだがこれが全く甘い見通しであったことをすぐに教えられる。


なんだかんだあって9時頃に会場に着いたのだが、地下鉄駅から続く人の流れの大きさに「アレ?」と思いながらすでにバッチリコスプレしている彼らと共に進んでいくと、当日券売り場に長蛇の列ができているのに面食らう。

 
(写真左の列が当日券を求める人々。チケット所持者は右側を歩いている)

前日、CP公式サイトの掲示板にチケット1100元で買う、とか、VIPなら200元で売るみたいな転売発言が多く書き込まれていたが、上海の炎天下に並ぶ手間を考えたら、多少高くてもチケットを事前購入した方がたしかに良い。

 

しかし、チケットを持っている私も行列に苦しめられた。入口前にも3列に分かれた行列ができていたのである。日差しが厳しく、傘を用意している参加者を羨ましく思った。みんなと並んでいると周囲の声が耳に入ってくる。私の隣りにいた女の子グループは「私はこことこことここ行くから、そっちは頼むね」みたいな役割を確認していた。また、会場時刻の変更が噂されVIP8時半にはもう入っている。一般チケットは9時半には入れる」という話が飛び交っていた。


(一般参加者ゲートの入口前)

しかしその噂は真実であり、9時半に列が動いた。館内に入ってもまず荷物検査があり、それから館内を3分ほど歩き、ようやくチケット確認所へ着く。ここで面白いことが起きていた。チケット確認所は実体チケット(要するに実際持っている紙のチケット)とよくわからない種類のチケットと電子チケットのだいたい3つに分かれていたのだが、電子チケット購入者が多いのか、それとも何か不便が起きているのか、電子チケットに行列ができているのだ。

 
(手前が電子チケットの列)

実体チケットを持つ私は並ぶことなく入場することができた。電子チケットとは並ぶ手間とかチケットを切る手間を省く便利な物だと思っていたのだが、電子チケットに速さを求めるのがおかしく、送料不要でスマホに何かが起きない限り絶対持ち忘れることがないという利点しかないのかもしれない。

 

何はともあれ、私は10時ぐらいに会場に入ることができた。

 

次回の同人誌エリア感想に続く

合租男閨蜜 著:正月

 

「合租」とは一つのマンションの部屋に数人が共同で住むことを指します。「男閨蜜」とは女性から見て一般の男友達よりは親しいが、彼氏という関係ではない男性を指す言葉だそうですが適当な日本語はあるんでしょうか。

 

中国の、特に北京や上海の家賃は高いので独身者は友人やネットなどで募集した他人とルームシェアをします。私の外国人の友人も昔、2人の中国人女性と3人でひとつのマンションに暮らしていたので、恋人の関係ではない男女2人が同棲することも中国ではおかしいというわけではなさそうです。

 

この漫画は大学時代そんなに親しくなかった凌小邪(男)と童仙仙(女)が、卒業後に手違いで同じマンションに暮らすことになり、傍目には恋人同士に見えるが実際は友人同士という生活を送るという内容です。

 

私はこの漫画を読んで初めて「男閨蜜」という言葉を知ったのであまりよく理解していないせいもあると思いますが、友達以上恋人未満であるが単なるルームメイトでもない「男閨蜜」というあやふやな存在を飲み込めないまま読み終えてしまいました。ですので、今も疑問符ばかりが浮かんできます。

 

というよりも…

 

  

 

 

 

 

いや…お前ら今はフリーだし(童仙仙には片思いの男性がいる)、まだ若いんだからそのまま付き合っちゃえば良いんじゃねぇの?って思うのですが、この設定って果たして中国人には受けるのでしょうか。

それとも、恋人でもない女性と同棲している中国人男性はこういう関係を羨むのでしょうか。個人的には『お笑い』よりも理解し難い設定だったと思っています。

 

 

(ちなみに、上のシーンはすべてウェブ漫画からコピーしたものですが、オッパイ揉んでいるシーンはコミック版では以下のようになっており、セリフも改変されていた。)

 

 

裏表紙に書かれた説明文も意味不明です。

 

赤枠には中二蘿莉白飄飄(中二病ロリータ白飄飄)という記述がありますが、白飄飄とは彼女のことです。

 

 

全く中二病らしさを感じませんし、ロリでもないです。どっちかというと童仙仙の方が幼く見えます。

 

中国では、日本のオタク用語が本来の意味と異なる、または曲解され、もしくはイメージが広がりすぎて、何故対象にその言葉が使われているのかわからないという現象が起きます。一体この紹介文を書いた人間は白飄飄(作中では柳飄飄という名前)の何を見て中二蘿莉と形容したのでしょうか。中二病もロリも中国と日本で全く違う使われ方がされているとしか思えません。

 

 

この作品は今もネットで連載されていて、今後は2人がカップルになったり、凌小邪の方にも気になる女性が現れたりするらしいのですが、そうなると単なる恋愛漫画に成り下がりそうです。

 

そしてこの漫画の作者「正月」は何と、『快把我哥帯走』の作者「幽・霊」と同じく双子だそうです。こちらは双子の兄弟だそうですが、中国の漫画界は双子でデビューするのが流行っているのでしょうか。

 

参考:合租男閨蜜のウェブ漫画URL

 

 

 

双子の姉妹漫画家「幽・霊」の第二弾。デビュー作『快把我哥帯走』はテンションの低い兄妹の話だったが、本作『頭条都是他』は男性アイドルグループが主人公だ。『頭条』とは中国語で『トップニュース』という意味だから、タイトルを翻訳するとすれば『トップニュースは彼ばかり』となるだろうか。

 

 


人気アイドルグループ『FLY』のメンバーである尹深はアイドルとしての実力もあり知名度も当然高いのだが、俺様的な傲慢な性格や迂闊な言動が災いしてアイドル活動以外のことばかりがいつもニュースに取り上げられる。同じグループの梵允諾と流蓮に度々迷惑をかけているのだが彼自身は悪気に思うどころか、むしろどんなニュースでもトップで扱われないと不機嫌になる。そして、FLYのアルバムの人気がBlack Heartというアイドルグループに負けたことで彼のイライラは頂点に達する。中国のアイドル事情を反映した?笑えるシーンあり、シリアスシーンありのギャグ漫画。


 

尹深には自分がアイドルだという自覚はあるのですがそれ以上に自意識がデカいせいで何かとスキがありまくりで、一言で言い表すなら『炎上しやすい』タイプです。例えば子供と一緒に遊ぶテレビ番組で本気を出して子供を泣かせたり、変顔を写真に撮られたり、女性タレントの売名行為に使われてツーショット写真を撮られたりして、そのたびごとにネットを騒がせます。

別に悪いことしているわけではないのにスクープになって炎上するアイドルやタレントって日本にもいますよね。そういう点では親しみやすいキャラクターかもしれません。

 

そして彼の負けず嫌いの性格とダメ人間らしさが如実に出ているのがこのシーン。

 

 

Black Heartに一位を奪われたという現実を受け入れたくない彼は、Black Heartが組織票で一位になったと思い込む。そして自分のファンに彼らを通報するよう呼びかけようとするが、それでは足りないことに気付き、とうとう警察に電話しようとしたところを他のメンバーに止められる。

 

 

この必死な顔、何かのパロディでしょうか。インパクトが強すぎる。

 

これ、アイドルというかニコ動の歌い手やYouTuberレベルのプロ意識じゃないのか…と漫画とは言え引いてしまう描写が多々ありますが、実力のある人間が自意識とプライドに支配されながら障害物を蹴散らしている様子は読んでいて痛快です。

何より本作が、彼が新人アイドルとしてこれから業界の荒波に揉まれていくという作品ではなく、プロとして完成された姿がコレで、このままメンバーやファンに迷惑をかけながらアイドル活動を続けて行くという設定が面白いです。

 

本作はネットでも読めますが、日本からはアクセスしづらいかもしれません。

 

参考:頭条都是他のウェブ漫画URL

http://www.dmzj.com/info/toutiaodushita.html 

 

 

 

 


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