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プロフィール
HN:
栖鄭 椎(すてい しい)
年齢:
33
性別:
非公開
誕生日:
1983/06/25
職業:
契約社員
趣味:
ビルバク
自己紹介:
 24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。



副管理人 阿井幸作(あい こうさく)

 28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

 Mail: yominuku★gmail.com
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このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。      
 前回は幸作の中国滞在を活かした記事を書いてもらった訳であるが、当分はこんな感じで続けていけたらと考えている所存であります。せっかく知り合いが中国にいるんだから、向こうのミステリ事情なんかを仕入れてくれれば、自分以外の誰かにも有益なブログになるんじゃないかぁと。文芸活動も再開したいけど……

 ところで、前回の日記で幸作は、盗み聞きした会話から発展するミステリを一つ紹介してくれた訳であるが、この手のミステリは昔からよくあるものの一つであるし、私達が現実でも経験し得るミステリ的体験の数少ない出来事ではなかろうか? 密室殺人に巻き込まれた経験のある人間は少ないだろうが、断片的な他人の会話をピースに勝手気ままな空想ともつかない推理ごっこの遊びに興じたことのある人間は少なくないだろう。いや、少ないかもしれないが、ミステリ好きには割合多く見られると思う。そう信じたい。

 そこまで言うなら手前の体験の一つでも聞かせてみろと相成るだろうと勝手に先読みして、ここは一つ、私がある本屋で体験した出来事でも紹介させて頂きたく思う。
 私は椅子のある本屋が嫌いである。店側は客に対するサービスのつもりでやっているのだろうが、本屋で座らなきゃ自分の買いたい本も吟味できないような輩はアマゾンで代引きでもしていればいいのだ。
 この偏った私の意見にいささか気分を害した紳士淑女がいらっしゃったら、ではこう考えてもらいたい。貴方はファーストフード店で自分が買う番が来てから初めて注文を吟味する客の後ろに並んで腹は立たないだろうか? もしくは、試食を行っている店に立ち寄った人間が実施していない商品まで試食させろと言い出すのを見て、何て浅ましい人間だと蔑みはしないか? 私はこうした人間と座って本屋の本を読む人間には同じものを感じる。

 と、話が大きく逸脱したので元に戻すが、とにかく私は椅子のある本屋と喫茶店が併設されていて購入前の本が読める本屋と、あとヴィレッジバンガードとかいう宇宙海賊みたいな名前の本屋は嫌いである。
 しかしながら、どうしてもそうした本屋に行かねばならない用事ができ、足を運んだ折のことである。

「もしもし、まろんです」

 私が頼まれものの月刊誌を探していると、横で携帯をいじっていた女が突然、電話をかけ言い放ったのである。
 いや、しかしだ。この時点ではまだ私の些細な興味を惹いたに過ぎなかった。変な名前の子供が増えつつある昨今、二十代前半のこの女が「まろん」という十字架のような名前を背負っていても不思議ではなかった。
 問題はその後の会話にある。女は続けて言ったのだ。

「小倉? 入れないで。私、嫌いなの……え、入れちゃった? 嫌だ、断ってよ」

 ふむふむ。察するに、この女性はキャバクラか何かで働いているのだな。まろんというのは恐らく源氏名なんだろう。よくよく見れば化粧が濃い……間違いないな。
 そして小倉というしつこい客に付きまとわれて迷惑しているんだろう。そして、仕事仲間からの電話で小倉が店に来たことを知らされたのだ。大方、小倉という客が非番のマロンを出せと騒いでいるんだろう。それで、入れちゃった? とか、断って、などと言ってるのだ。
 私がそんな推理で悦に浸っていると、

「もうお会計しちゃった? じゃあ仕方ないか……分かった、そっち行くわ」

 と、女は締めくくり雑誌コーナーを後にしたのだ。ほほう、小倉という客は先手を打って先に会計したのか……キャバクラに前払いがあるとは知らなんだ……なんて感心していると、女は店を出ると思いきや出口は素通りする。
 おや? と思って目で追った先は、本屋内に併設されているミスタードーナツであったのだ。

 まぁ、何てことはない。購入するドーナツを立ち読みしている最中に聞かれたというだけのことだった訳だ。恐らく彼女はマロンなんて名前じゃなく、その前にメールで買う種類を聞かれていたんじゃなかろうか? だから携帯をいじっていて、突然電話をかけるなり、「マロンです」なんて言ったのだろう。化粧が濃いのは元からか……などと思いながら、私も雑誌コーナーを後にした。

 こんな感じで、日常の何気ない会話を断片的にだけ拝借するだけでも、ミステリ好きはあれこれ頭をひねってしまう人種なのだ。さすがに凡人に過ぎない私の耳には、殺人事件の密談などは飛び込んできたりはしないが、万が一ということがあるかもしれない……なんて馬鹿げたことをどこかで願いながら、今日もどこかでミステリ好きは耳と当てにならない推理力を研ぎ澄ましているのだ。だから、街角での殺人に関する相談には注意が必要である。
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