忍者ブログ
カレンダー
11 2017/12 01
S M T W T F S
1 2
3 5 6 7 8 9
10 11 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
フリーエリア
最新コメント
[09/10 まあちゃん]
[08/19 まあちゃん]
[08/19 まあちゃん]
[08/19 阿井]
[08/19 阿井]
プロフィール
HN:
栖鄭 椎(すてい しい)
年齢:
34
性別:
非公開
誕生日:
1983/06/25
職業:
契約社員
趣味:
ビルバク
自己紹介:
 24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。



副管理人 阿井幸作(あい こうさく)

 28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

 Mail: yominuku★gmail.com
     ★を@に変えてください
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
* Admin * Write * Comment *

*忍者ブログ*[PR]
*
このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。      

 


『水滸猟人(水滸伝ハンター)』


 


著者の時晨はこれまで『黒曜館事件』『鏡獄島事件』などロジック重視のミステリ小説を書いてきた作家だ。その彼が書く武侠小説なのだからてっきり武侠ミステリのジャンルかと思いきや結構ガチな武侠小説で驚いた。


 


 




水滸伝の舞台になった中国は宋の時代。内憂外患に悩む宋朝は梁山泊を筆頭とする無頼の輩を取り除くために彼らを賞金首にして同士討ちを目論む。しかし梁山泊は敵対勢力を滅ぼし、または吸収し着実に強くなっていった。


梁山泊に一門を滅ぼされた祝家庄の棒・廷玉」は梁山泊に恨みを抱く者たちを集めて復讐を果たそうとする。兵器を司る兵誅城の家に生まれ、貯蔵する武器と奥義書を狙った梁山泊に一家を皆殺しにされた暗器使いの「袖里乾坤・唐霄」や、記憶喪失でありながらも武術の達人である自身が一体何者なのかを確かめたい徐燎らは廷玉の仲間になり、共に梁山泊を倒そうと誓う。そして、梁山泊が名門・少林寺まで狙っていることを知った彼らは巨大な陰謀に巻き込まれていく。


 





 


梁山泊が敵役として登場する本作では『水滸伝』の実在・虚構キャラクター及び時晨オリジナルのキャラクターが入り乱れ、その情景が目に浮かぶような命がけの死闘を繰り広げる。武侠小説に詳しくない私には分からなかったが、鉄棒・廷玉も『水滸伝』に登場する虚構キャラクターらしい。『水滸伝』や武侠小説に詳しい読者が読むと「あのキャラをこう使うか」というような驚きを感じるに違いない。


 


 


小説の内容は純然たる武侠小説だ。前半に氷を使用したトリックと言うかペテンが登場した辺りで「ここからミステリに偏っていくのか」と期待したのだが、それは結局「良い」形で裏切られることになった。


風・雷・電と書かれた三節棍を自在に操り次々と敵を撲殺する廷玉は如何にも「好漢」という感じだ。無数の暗器を身に着ける唐霄毒は一見小賢しいのだが、毒まで揃えたその武器の種類以上に頭脳が恐ろしく、遥かに格上の相手を罠にハメて仲間もろとも皆殺しにする様子はまさに主人公の風格を持っている。


武力をもって宋朝を牛耳ろうとする梁山泊、宋朝の内部で暗躍する奸臣たち、そして宋朝に敵対する女真族ら敵対勢力も登場する本作はもちろん1巻で終わるわけがなくすでに2巻の発売が決定されている。


 


武侠小説と言えば金庸や古龍など有名な大家がいるが、有名すぎて読む気にならない。以前読んだ『武道狂之詩』の作者は香港人作家であり、遠いからあまり応援する気になれない。そんな中、本格推理小説家の時晨が武侠小説家としてデビューしたのは武侠小説初心者には嬉しいニュースになるのだろうか。


今後も推理小説を書き続けていってほしいし、本作のシリーズで武侠ミステリっぽい作品も書いてもらえたら最高だ。


 



百度百科:時晨


 


時晨の百度百科(中国版ウィキペディア)の「代表作」の欄に『水滸猟人』が書いてあって笑った。なんで今まで推理小説書いていた作家が初めて書いたばかりの武侠小説が代表作になってるんだよ。これ更新したの絶対『水滸猟人』の関係者だろ。


 

PR

購入した同人誌・グッズの数々


  


 


 


 




 


 縛の美 100


複数の作家による艦これキャラ合同緊縛SMイラスト集。今回買った同人の中で一番エロかった。普通に冬コミでも売れると思う。


 





 


天朝鉄甲戦姫 150


中国の戦艦を擬人化したイラスト集。しかし中国史に登場する軍艦も対象にしているようで日本の軍艦もよく出る。    





 


BATTLEGIRLS 1 70


各国の軍人を美少女キャラに見立てたイラスト集。


  





  


百鬼笙歌 120


アニメ・モノノ怪を題材にしたイラスト集。描かれている妖怪はアニメには登場しないオリジナル(何か変な言い方だが)だろうか。



  





萌山海経1+2 60


  その名の通り、山海経に出てくる妖怪等を萌えキャラにしたイラスト集。


 


 


 




 


 薬王異聞録 30


   古代中国を舞台にした中華ファンタジーマンガ。


 



 




 


 山海奇異誌 35


 またしても山海経のイラスト集。山海経は今や創作に欠かせない題材だ。 


 



 




 


 幻想大図鑑+POST GOLDEN AGE 150


東方の同人設定集+レトロ感ある英国的雰囲気が漂うイラスト集。


 



  




 


  幻想女僕Café 60


 東方のキャラをメイドにしたイラスト集。このガバガバ日本語が逆に安心する。


 


 



 




 


 東方繁絵帳+幻想推理 65


 鉛筆で書いたような緻密なタッチのイラスト集と推理小説。


 



 





 


宮水制酒2+妄想デレマス野球 100


妄想デレマス野球は実在の野球選手をデレマスキャラに見立てて描いたイラスト集。野球をテーマにしているのに敢えて姫川友紀を描かないところに凄いこだわりを感じる。宮水制酒2は1と同様、日本の同人事情を書いたレポートだ。


 


  




 


  IMAS-CG MATOME01 40


台湾?作家の合同同人誌。デレマスキャラのイラスト集でちょっと過激だ。今年の冬コミにもこれで参加するのだろうか。作者のTOMATOは前回CP20の時にけもフレの同人イラスト集を出していた気がする。


 


 



 





 墨白 100


アニメ・漫画キャラを水墨画風のタッチで描く極道画師のイラスト集。


 


 







 ALETHIA 1 50


エラい達者な中国語を喋る外国人女性が売っていた英語のSF漫画。オマケには中国語訳の冊子がついてくる。現在8巻まで出ていてまだ終わってないそう。   


 





 


 JOKERマウスパッド 20


北京のイベントで知り合った巻毛明叔というアメコミ二次創作専門の人が売っているグッズ。


 





 




FATEコースター 30


左にある酷い言葉が書かれた「無料」のポストカード目当てで買った。


 








合計1,180元(約20,200円)


 


前回のCP20の消費は600元ぐらいだったが今回はその倍だ。これは私の支払い方法が現金払いから電子マネー払いに移行したからだろう。財布の中身を気にせず買い物ができるようになった。


 


CP21では個人的にWechatAlipayの電子マネーが大活躍した。おそらく全てのブースが電子マネーに対応していたが、WechatAlipay両方対応しているところもあれば、Alipayのみというところもあった。私のスマホにはAlipay機能がないので、そういう時は現金払いだった。電子マネーだと財布の中身を気にせずいくらでも使えるので、帰宅してから使った金額データを見て冷や汗を流すことにもなる。気付いたら大金を失っている同人イベントにおいてこれは諸刃の剣にもなりかねないが、消費金額をはっきりする上でこの方が便利だ。


 
 知人Aの戦利品


 



 知人Bの戦利品


 



 


 


Aはオリジナルの耽美系が目立ち、Bはイラスト集や擬人化が目立つ。そして私は主に二次創作だ。同じイベントに行ったというのに買う物は三者三様だ。3人共1,000元程度使ったが、もし『陰陽師』や『僕のヒーローアカデミア』などのメジャータイトルを知っていたら更に散財していただろう。


逆に言うと、多くのブースが出展しているそれらのジャンルを知らないと、COMICUPを十二分に楽しめたとは言えないのではないだろうか。もちろんメジャータイトルを知らなくてもCPを楽しめるが、「知らない」というだけで面白い物を見逃しているのではという気はする。

福爾摩斯症候群(ホームズ症候群

(フランス語タイトル:Le Mystere Sherlock)著者:J.M.Erre

 

 

仕事が一段落付いたので久々のブログ更新。

でも紹介するのは中国ミステリではなくフランスのミステリ小説で、その中国語版を読んだ感想だ。 

本書は中国で2017年に発売されたが、オリジナルのフランス語版は2012年に出版されている。日本ではまだ未翻訳のようだ。

ちなみに作者は今年8月の上海ブックフェアにゲストとして参加している。

 

 


スイスの山奥にあるベイカー街ペンションが雪で外界と隔絶された。その4日後、ペンションから警察に助けを求める電話がかかってきたが、駆けつけた警察が現場で見たものは宿泊客11人全員の死体。電話をかけた者もたった今死んでしまい、ここで何が起きたのか説明できる者はいない。そこに音もなく現れたのは名探偵・レスタード。フィリッポ刑事はレスタードと共にペンションに残された日記を調べる。そこには密室と化したペンションでホームズマニアたちが次々に殺されていく様子が記されていた。

 

ペンションに集まったのは全員、シャーロック・ホームズが実在したと信じるぐらい生粋(重度?)のシャーロキアンばかり。彼らは世界で唯一ホームズ学を講義できる教授の席をめぐり、ペンション内で誰が一番のシャーロキアンなのかを競い合うことに。コナン・ドイルの未発表原稿を持って来る者、アルセーヌ・ルパンがホームズの子孫だったと言い張る者、ホームズが実在していたという証拠を提出する者、果ては自分がホームズの子孫だと名乗る者も現れて各々がシャーロキアンぶりを披露する。しかし大雪で封鎖され密室となった館には殺人鬼がおり、彼らは一人ずつ殺されていく。

 


 

 

先制パンチがうまい。

登場人物の一人グレッグはペンションへ行く道中、タクシーの運転手の外見を見てホームズよろしく推理を披露する。しかしそれがてんで外れたどころか、運転手からお前みたいなホームズ気取りを今日は何人も乗せたとさえ言われる。

 

ホームズらしく振る舞っていたところに思わぬカウンターを食らって赤っ恥をかく彼と他の参加者の醜態を見ると、彼らがアマチュア探偵以下のいちファンに過ぎないということがわかり、これから雪の山荘に閉じ込められるというミステリでは鉄板の展開が待ち構えているというのに先行きが不安になる。

 

 

彼らシャーロキアンは何者かに次々と殺されていくわけだが、本作に登場する殺人方法はどれも別に凝ったトリックは使われない。それどころか他の生存者たちがそれを殺人だと疑わない事件すらある。なぜならペンション内にいる全員にアリバイがあるわけだから、殺人の可能性を考えずに事故か何かという結論を出すのだ。

 

本作の肝はまさにここで、ホームズ脳の彼らはみな「密室内に自分たち以外の人間がいるはずがない」と思い込んでいる。さらに警察も密室内で全員死亡となれば、そこから先に思考を進めることがない。

 

事件の当事者がいない以上、眼前に出された証拠がそれで全てであるのかどうかわからず、そしてそれら全てが真実かどうか判断できない。その現場で一体誰が主導権を握るのかと言えば、それは探偵だ。本書は探偵が事件現場で持つ発言権の大きさと、探偵への信頼が盲目的な性善説に基づくということをブラックユーモア溢れる筆致で描いている。

 

結局のところペンションに集まった彼らはホームズマニアというだけで、まともな推理などできず、極限状態に追い詰められた彼らはアガサ・クリスティを読んでいる者を魔女裁判のように槍玉に挙げたり、自分たちの現状がまるで某古典有名ミステリそっくりだと真相がわかった気になったり、ついに怪しい人物を拷問にかけて犯行を自白させようとする。そして死人が出ていると言うのに相変わらずホームズ談義を繰り広げるのだ。
 あまりにもバカバカしく、そしてミステリマニアをコケにするような内容だが、肝心のトリックは犯行が作中のカメラワークが及ばないところで行われているとは言えアンフェアではない。登場人物たちは実現不可能な犯罪が実際に起こっているのだから考え方を変える必要があったのだ。

 

 

本書にはコナン・ドイルの未発表作などが出てくるがそれは存在しか明らかにされず、作品の中で作中作の形で登場することはない。テーマに合っているのだから、コナン・ドイルの未発表の中身という創作物を書いてページを埋めることもできるし、ホームズの子孫とされている人物の過去をでっち上げるだけで一章まるごと水増しすることも可能だろう。

 

昨今の水増し中国ミステリを読んだ身からすると「もったいない」ポイントが目立つ。だがそれらを余分な物として削ぎ落とし、中国語版でたった250ページ以下に抑え、結末にのみ焦点を絞っている。

 

とにかく、長編小説の中に登場人物が考えた短編小説を挿入してページ数を増やす真似をする作家は見習って欲しい。

『珈琲館里的驚奇派』(喫茶店の不思議なパーティ)

 

 

苦手な構成だったので個人的には評価が低い、ってか評価を下したくない、でも中国のSNS豆瓣では評価の高い一品。

 

 


鬼節(旧暦の715日。日本のお盆に相当)で何もすることなく家でダラダラしていた周斌、李昂、劉胖子(胖子とはデブの意味)の男3人は友人の楊麗華を誘って麻雀をしようと外出するが、楊麗華もまた友人の白香蘭、趙萱と女3人で遊ぼうとしていた。6人は喫茶店に入り、自分たち6人を登場させる殺人ストーリーを各自で披露して時間を潰すことを思いつく。順番に繰り出されるフィクションの中で殺され続ける6人。一つの話が終わるごとに6人の隠された関係性が明らかとなり、いつしか本物の殺人事件が発生する。


 

 

この話はいわゆる入れ子構造になっていて、作中の6人が即興(?)で創ったストーリーを披露し合い、各話の終わりに幕間が用意されそこで各人がその話の感想を言い合い、徐々に6人の隠された秘密や関係性が浮き彫りになるという展開です。そして中盤以降に6人のうちの1人が殺され、新たに登場した探偵役のキャラクターがフィクションであるはずの6人のストーリーから真実を見つけ出し、犯人を導き出すという安楽椅子探偵的構造を取っています。ストーリーの各話が独立していながらも殺人事件の発生から解決までの要素が一貫して込められていて、決してアンフェアではなく、事件を起こす前の人間の口から語られるフィクションに犯罪の証拠があるという作品です。

 

 

豆瓣でも高い評価を得ている本書のどこに不満があるかといえば、それは根本的に本書の構造にあります。長編小説が読みたくて買ったのに、なぜ作中で素人が創ったという体裁の短編小説を読まされなければならないのか。
 
 以前も赤蝶飛飛の『九度空間』という小説が、有名小説家の残した短編を聞きながら話の大筋が進むというもので、とりわけ面白くもない短編を作中の人物が「素晴らしい」と褒めまくる展開に辟易させられたものです。

 

それに比べると本書では作中人物に「また俺が被害者か!」とか「私のキャラがおかしい!」とか批判させているのでまだマシかと思います。(もちろんその設定は後半起こる殺人事件のために付けられたもの)

 

とは言え、昨今の中国ミステリ界隈では短編小説集が出しにくいと言われている、長編小説の方が版権を買われて映像化しやすい、などの状況を見てみると、長編小説を書く体力と構成力がない作者が書き溜めていた短編小説に手を加えてこういう入れ子構造の本を書いたのではないかと邪推してしまいます。

 

評価は高いですが個人的には受け付けなかった作品でした。

『氷血:零下30℃的刑偵現場』著:薩蘇

 

 

 

著者の薩蘇は日本在住の軍事史学者で専門は当然日中戦争(抗日戦争)時代。中国では小説家としてより歴史家として有名だそうで、知人の中国人も小説は初めて読むが専門書は大学で読んだと言っていた。

 

8月某日の新刊トークショーで薩蘇「私にとって歴史を書くのも推理を書くのも一緒」と言っていたが、本書を読むと果たしてこれも「推理小説」のジャンルに入れて良いのか疑問が湧いた。

 

本書は短編集だがここに掲載されている事件すべて中国で実際に起こった事件であり、実際の事件をモデルにした創作でもない。著者は、日中戦争従軍者で戦後は公安として主に中国東北部で起きた数多くの事件を担当した老丁という老人から聞いた話を小説仕立てで書いている。

表題作「氷血:零下30℃的刑偵現場(凍れる血:マイナス30℃の捜査現場)」19862月に吉林省で起きた実際の列車爆破事件を扱っており、老丁らをはじめとする捜査関係者の活躍や当時の捜査方法や事件背景などをつぶさに描写している。おそらくそこには多少の誇張はあれども虚偽はないだろう。

 

老丁が語る近代の事件簿は非常に面白い。「西辛荘的『邪門』殺人案(西辛荘の『異常な』殺人事件)」は検視の結果明らかに他殺であるにも関わらず被害者の父親が「事故だ」と主張し、そればかりか他の住民まで「事故だ」と言い張り、ついには被害者の父親が出頭するという有様で、村単位で何かを隠している様子に薄気味悪さを感じさせる。

また「吊死鬼島血案(首吊り島殺人事件)」では冒頭で作者と老丁がテレビを見ていると、日本兵役を演じる日本人俳優が「監督から雪原の中で強姦シーンを演じろと言われたが、あんな寒いところでケツを出してそんなことするヤツいないだろう」という愚痴から物語が始まる。この日本人俳優とはおそらく渋谷天馬のことを言っているだろう。

 抗日ドラマで悪辣な日本兵演じた日本人俳優

ちなみにこの「吊死鬼島」とは敗戦時に日本兵が集団自決した場所らしい。

このように舞台が中国東北部であることから、老丁の語る話には日本軍そのものこそ出てこないが、あちこちに戦争の残滓を感じさせる。

 

 

ただ本書後半部分に掲載されている194050年代の国共内戦による国民党の匪賊との戦いは冗長で読むのに疲れた。これを後半に置いているから恐らく作者が本当に書きたいドキュメントはこっちなのだと思うが、パターンとしては「悪しき国民党の暴徒が勇猛果敢で正義感溢れる共産党に敗れる」しかないのだから、私のような非共産党員にとっては本の中で如何に銃撃戦や知略戦を繰り広げようとも退屈でしかない。

 

中国では195060年代ぐらいに国共内戦を題材にしたミステリ小説ばかり生まれたが、その大半がミステリ小説とは名ばかりの「反特務(反スパイ)小説」ばかりだった。

本当にあった事件を小説化したドキュメンタリーが果たしてミステリ小説なのか。それはただのドキュメンタリーなんじゃないのかと思うが、中国のミステリ小説史を見ると公安や警察や共産党の活躍を描く作品もミステリ小説としてカウントしても良いのかもしれない。


Copyright: 栖鄭 椎(すてい しい)。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material By 御伽草子 / Template by カキゴオリ☆