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プロフィール
HN:
栖鄭 椎(すてい しい)
年齢:
40
性別:
非公開
誕生日:
1983/06/25
職業:
契約社員
趣味:
ビルバク
自己紹介:
 24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。



副管理人 阿井幸作(あい こうさく)

 28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

 Mail: yominuku★gmail.com
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このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。      
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今回のCOMICUP22で恐れていたのは上海の暑さや雨だったが、2日間とも小雨がパラパラと降るだけで濡れる心配はなく、また雨のおかげで非常に快適な涼しい気温に恵まれ、屋外を汗だくで長時間並ぶなんてことがなかった。それにもう一つ危惧していた行列もスムーズに進んだので、CP23以降も会場が国家会展中心であっても問題はないように思える。


 


 


ネット環境について


場所の問題か、人数の問題か分からないが特に初日のネット環境が最悪で、私のスマホがもともと酷いというのもあるのだが、それでも全然ネットにつながらず、初日はほとんど現金払いだった。


CP運営側も微博で「それぞれ現金を用意しれくれ」とアナウンスしていたので、これは今後の課題だろう。


 


2日目は会場に通っているWi-Fiに繋げることもでき、そこからVPNにアクセスすることも可能だった。2日目に改善されたのか、それとも初日と比べて人が少なかったせいかは不明。


 


QRコード決済


微信や支付宝といった中国では超ポピュラーなQRコード決済が相変わらず人気。前回までは、支付宝はあるが微信の支払いには未対応というサークルが少なくなかったが、今回は両方共設置しているところが多かった。


しかし今回のネックはネット環境の悪さ。これのせいで欲しい物が買えなかったという人もいたのではないだろうか。しかし中には、携帯用Wi-Fiで購入者にネット接続をサービスするサークルもあった。


  


現金払い


現金未対応というか、お釣りがないサークルが多かった気がする。とは言えこれも、「もうお釣りがなくなった」のと「そもそも用意していない」でだいぶ違うが、友人から話を聞くと「現金払いNG」のサークルもあったそうだ。


友人はそのサークルで30元の本を40元(20元札2枚)で買おうとしたところ、「お釣りがない」と言われたので「じゃあお釣りいらない」と言うと、「これが偽札だったら嫌だ」と断られたらしい(実際はもっと丁寧に)。


また、日本から参加したサークルは実際に偽札を掴まされたとか。もしそれが偽札なんか分からないだろうという意識を持つ人間が、日本人を狙い撃ちしたのだとしたら問題だ。


 


微博にも偽札の被害を訴える中国人サークルがいた。偽札を使う人種の手口は大抵100元札(最高額紙幣)を使って安い商品を買って、その差額で儲けるというもの。そういうチンケな手段で小銭を掠め取っている人間はどこにでもいるから仕方ないのかもしれないけど、そうじゃなくて本当にその同人グッズが欲しくて、ニセ札だと分かってそれを使っている人間がいるとしたら悲しくなる。


 


サークルも購入者も両方小銭を用意するという手間を考えると、やはりQRコード決済の波は避けられそうもない。


 


あと、これはサークル出展者から聞いた情報だが、偽札を使うために会場に電波を遮断するジャミング装置を持ち込んだ奴がいたらしい。ホントかよとちょっと眉唾だが、日常ではどこでも使えるQRコード決済が使用不能になるという状況は、今の中国ではちょっと恐ろしい。


 


 


VIPチケット


CPでは一般客より早めに入場できる権利を有するVIPチケットが配布される。発売開始から3分ほどで売り切れるぐらい高い競争率で、私は手に入れられなかったがVIPで入場した友人の話を聞くと初日は大いに効果を発揮したそうだ。


CP22の開場時間は10時だが、VIPを持っていた友人は9時には入場できていた。VIPチケット所持者は一般客より先に企業や同人サークルを見て回り、優先的に買い物することができる。だから、人気のあるブースが目当てならなんとしてでも手に入れたいチケットだ。


 


しかし落とし穴もあり、VIPチケット持ってて先に入場できたは良いがお目当てのサークルがほとんどまだ来ていなかったというケースも有る。


 


また、2日目は一般客も9時に入場できた。噂によると長い行列のせいで行政から早く開場するよう命令が来たらしい。そもそも初日も10時前には開場していたはずだ。2日目のVIPチケットは意味がなさそうだ。


 


VIPチケットは便利だが、行政の鶴の一声があればいきなり無価値になってしまう。運営側が、長くなりすぎた行列に交通などへの影響を心配して、今後の開催を危ぶみ、早めに人を会場に入れるのであれば、一般客が結託して朝7時ぐらいから列をつくっていれば早めに開場するんじゃないだろうか。ただしその場合、次回の開催が吹っ飛ぶかもしれないが。


以前から、VIPチケットにもっと特典つければ良いと思っている。例えば何回まで人気ブースの同人誌を優先的に購入できたり、サイン会などに横入りできるなどだ。ただ、そこまでやってしまうと不公平感が出るし、それをチェックするスタッフも必要になるから非現実的か。


 


 


CP22戦利品(一部だけ紹介)


 


 


 





 



古代中国を舞台にしたBL妖怪漫画『妖災生』の作者による薄い本2冊。作者本人は会場にいなかった。


しかし中国の同人イベントは相変わらず、女性向けの方がエロいな。





『幻想図鑑2』。他にホーロー製マグカップも売っていた。


 



『ゴールデンカムイ』のアップリケとシール。衝動買いしてしまったんだが、アップリケなんか買ってどうしようと言うのだ。


 



日本から参加のサークル「桃京武戯夜」のデレマス同人誌。


 



『ポプテピピック』の同人誌。表紙は星色ガールドロップだが、めくるとちゃんと『ポプテピピック』になってる。中はイラストと漫画。


ところで会場にはポプ子とピピ美のコスプレをしている子がたくさんいたな。お面だけ付けているやつも多かった。 


 



 



『戯言シリーズ』の零崎をテーマにした同人誌。


『戯言シリーズ』は大陸で正規版が出ていないはずだが、ここまで熱心なファンがいるとは…

 


 全体写真。使用した金額は750元(13000円)ほど。


 


 


次回のCP23は今年12月にあるが、行くかどうかは未定だ。というのも、今回で3回目の参加になるが、毎回買いたいものが少なくなって来ているからだ。好きなサークルが毎回新刊を出すわけでもないし、次回までに新しいアニメや漫画などを、同人誌を買うほど好きになるとも限らない。今回も初日は同人エリアを何度も回ったが、2日目は企業エリアを中心に見て、同人エリアを冷やかすぐらいで、同人誌は1冊しか購入しなかった。


 


例えば8月に成都では「COMIDAY」重慶では「COMITIME」といった規模の大きな同人イベントが開催されるし、台湾最大の同人イベント「Fancy Frontier32」が728日と29日に開かれる。台湾のは成人向け同人誌もあるし、大陸とは全く異なる内容が見られるだろう。


 


北京から出て、上海を離れ、また新たな土地を旅行するのもいいかもしれない。


 

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519日と20日に上海でCOMICUP22CP22)が開催された。


 


私は、20175月のCP20と同年12月のCP21に参加して多少は慣れた気になっていたが、今回のCP22はこれまでと異なる点が多々あり、行く前から少々不安だった。


  


1.CP2021とは違う会場での実施


2021新国際博覧中心という会場だったが、今回は国家会展中心というところで開催した。距離にして35キロも離れている。 


  


 


2.当日券販売なし


CP21の時は当日に会場でチケットを購入できたが、今回は初日2日目両方の当日券販売がキャンセルになった。(噂によると、前売り券だけでCP21の合計販売数を超えたらしい) 


 


  


いつもと異なる会場での開催、おそらく前回をも上回る入場者数、そして519日と20日の同日に北京で開催が予定されていたACGイベントが会場側から中止を言い渡されたという情報を聞いていたので、このイベントが無事に終わるのか、そして自分も無事に北京に帰れるのかと心配になった。結論から言うと、それは杞憂に終わった。


 


19日、会場の駅から4駅しか離れていないユースホステルに泊まった私は9時前にホテルを出た(このホテルにはサークル参加者も多く泊まっていて、前日の夜にロビーで準備をする人の姿が見えた)


 


2号線の地下鉄に乗ると、すでに多くの「仲間」が乗車しており、さらに地下鉄が停車するごとに駅のホームには化粧をしていたり、衣装を着たりするコスプレイヤーたちの姿が見えた。普段のCPの光景を見た私は安心した。


 


しかし会場付近の駅を出ると「ヤベェな」って思いが急に真に迫ってきた。だってずっと行列なんだもん。



 9
時半ぐらいから行列の一部になった私は、一体あとどのくらい並べば良いのか全く分からないながらも、確かに希望に感じていることがあった。それは行列が常に動いているという事実で、開場時間の10時を前倒ししてすでに入場が始まっているのではという予感だった。


  


 


そして10時半にようやく入場。


  


会場は変わったけど内容自体はだいたい前回と一緒で、特に新鮮味もないのでざっと紹介。


  


同人ブース


 


通路が前の会場より広くなった。特に、北京に帰るためスーツケースを引いて動き回っていた2日目に実感。CP21と比べてあまり人にぶつからなかった。前回までの国際博覧中心は25万平方メートルであり、今回の国家会展中心は147万平方メートルあるから途方もない拡大だ。147万全部使用しているわけではないが、あらゆるスペースに余裕ができたことは間違いないだろう。


 


 


一部の人気サークルが壁際に配置されておらず、デカイ空間を正面にしていた。そのおかげで長蛇の列が可能に。また、コミケのように行列の一部を別の場所に待機させ、通路を塞ぐことを避けていた。


 


 


 


無料で配布しているパンフレットが10時半の時点でなくなった。写真は友人からもらったパンフレット。中には今回の参加サークルの出品物が掲載されているが、全てではない。


 


 


 


CP22で一番肌色が多い同人誌を売っていたサークルの一つ。中身を見た中国人が「太刺激(すげぇ攻めてる)」って興奮してた。


 https://twitter.com/himekatari


日本のイベントにも参加しているのか



  


日本の作家と協力して本を出しているサークルもある。このポスターはゾウノセのだ。


 


 


日本から来ていたサークルが多かった。以前は東方Projectの音楽関係がほとんどだったイメージだが、今回はアイマス関係のサークルが日本語の同人誌を売っていた。日本語だというのに初日でほぼ売り切れていた。


  


 


日本人サークルの中には中国人がいないところも多く、日本語や英語、または中国語で購入者とやり取りしていた。見ていて、それでもなんとかなるもんだなと感心した。


  


ところで、CP22の開催が発表された当初、公式発表に海外サークルと交流会をするみたいな文章があったが、それがこれなのだろうか?今回、日本の有名人が参加したとかはなかったはず?


 


 


 


上海で声優養成事務所(?)を運営している会社のブース。日本人スタッフがいた。所属声優が声を吹き込んだCDを売っていて、その中の一つに「催眠」って書いているから「催眠オナニー」のアレかな?と思って聞いた所、心理学者監修のちゃんとした睡眠導入CDだった。


 


 


 


今回もコスプレの写真集やCDを販売しているサークルがあったが、中にはこれCPの審査に通ったのか?と疑うような際どい内容のものを出しているところもあり、これは今後にCPが発表する違反サークルの報告を待つしかない。


 


 


 


東方エリアの暖簾はだいぶ好き。


 


 


東方エリアに出品されていたゲーム。内容は中国の有名ゲーム『王者栄耀』っぽいのかな?


 


 


今夏アニメ放送が決定している『魔道祖師』のサークル。


 


ロッテ優勝


 


 


 


企業ブース


 


 


会社のQRコードをスキャンして会社のサイトを登録したらプレゼント贈呈というブースが増えた。というか、プレゼントがあるほぼ全てのブースはスキャンと引き換えにプレゼントを配っていた。
 このブースではスキャンと引き換えに紙袋を配っていた。


 


 


マケドニア(非人哉)


 


 


中国人声優を呼んだイベントが豊富だった。『妖猫伝(空海)』で染谷将太の声を当てた楊天翔がアニメ『縁結びの妖狐ちゃん』のイベントで来ていたが、音響設備が悪くて何言っているのか全然聞き取れなかった。


 


 


正面を向いているのが楊天翔。この様子からどれだけの人気か分かるだろう。


 


 


小説『張公案』の小説家とコミカライズ版の漫画家によるダブルサイン会が行われ、100人ぐらいが列をつくった。作者たちは読者一人一人に丁寧に対応していた(12分ぐらい)ので、時間どおり終わるのか心配になった。


 


 


『決戦!平安京』の特設フロアでは各団体がダンスを披露していた。こっちのイベントって「極楽浄土」踊るの好きだよね。なんか、BGMが連チャンでかかった気がする。


 


 


コスプレ用の制服ショップ。


 


ゲーム『ミラクルニキ』とのコラボロリータ服。12000元(35000円)以上した。CP22ではロリータファッションのブースも大量に出展していたのだが今回ほとんど写真を撮っていない。


 


 


バーチャル弟「DDというところのブースらしいが、チャレンジしてる奴が衝撃的過ぎた。なんだよこのリアルドラえもんは。


 


 


番外編


 


会場の手荷物検査で銃(赤丸内)を没収されていた奴がいた。他にも刀やグリップに金属が付いている杖が没収されていた。でもここまで来れているってことは地下鉄の検査はクリアしたってことだろうか…?それともタクシーでここまで来た?

最近中国の漫画が日本でウェブ連載、または電子書籍化して日本語でも読めるようになっています。


その中の一つに『英俊又可愛』というギャグ漫画が『ハンサム&キュート』というタイトルで少年ジャンプルーキーに連載しています。


 


リンク先: ハンサム&キュート(日本語)


 


この漫画、元気な美少女が交通事故に遭って美少年の体に意識が移されて今後は男として生活するという内容なのですが、男女入れ替わりモノに特有の「秘密性」がなく、少女が男になったことは両親から幼馴染や親友にまでバレており、本人も周囲の人間も彼女の体の変化にてんやわんやするというちょっと異色のギャグ漫画になっています。


ずっと想いを寄せていた隣人のお兄さんにオシッコする方法を聞いたり、幼馴染の女の子に抱きしめられて勃起してしまったり、外出中に一人でトイレ行くの不安だからお兄さんに付き添ってもらって同性愛者と勘違いされたり、おい下半身のネタばっかだな。


 


 


とまぁ、結構面白い漫画なので興味がある人は読んでほしいのですが、日本語版が読める作品は置いといて、今回は同じ作者の別作品を紹介します。


 


 


『食之東方』は中国らしく美食、特に中華料理をテーマにした漫画です。杭州(東部)出身の陸桃、ハルビン(東北)出身の唐梨、成都(西南)出身の銭楽児、広州(南方)出身の白桑という4人の少女が大学寮の一室で生活するという一見よくある日常系漫画なのですが、経緯がよくわからないのですが宇宙生物と戦ったりします。


 


 


 


北京の大学の学食のマズさを思い知る陸桃


 


 


 


もちろんメインは食事であり、主に少女たちが自炊をしながら自分たちの故郷の料理をお互いに教え合うという内容が描かれますが、食をテーマにしている割には食に対するこだわりやうんちくが全く描かれておらず、女の子が単に飯を食うだけで終わっているところが物足りないところです。


 


しかし、その中でも好きなのが月餅を食べる回。中秋節(中国のお月見)の日に各人が面白いと思った月餅を持ち寄って相手に食わせるというゲームを行います。ですがどいつもこいつもイロモノしか持ってこず、誰も手を付けようとしないという。


 


 


上から、ナッツ月餅とハスの実月餅、求肥月餅とスピルリナ(藻の一種)月餅、バニラキャラメルアイス月餅と漢方月餅、雲南ハム月餅とニラ月餅。


 


以前、月餅関係の文章を翻訳した時も「ナッツ月餅」の評価が明らかに低かったのですが中国人はそんなにコレが嫌いなのでしょうか。ナッツが歯に挟まったりするから?


 


中国人は本当食に対してうるさいし、地方から北京に来た学生は北京の飯が如何にマズイかでいくらでも喋れるし、各人それぞれが中華料理に対してプライドを持っていますがそれ以上に自分の故郷の料理こそ一番だと思っています。だから描こうと思えばいくらでも『美味しんぼ』みたいに他の料理をディスりまくるギスギスした漫画も、料理に関するトリビアや秘訣たっぷりの漫画も描けるはずです。


 


もう少し対象年齢が上の料理漫画がいつかできるといいですね。


 リンク先:食之東方(中国語のみ)

 


 


 企業エリア


メインはやはりBILIBILI動画か。会場入ってすぐ見えるBILIBIRIの大きなモニターではその真下のステージで踊るコスプレイヤーのダンスが映し出されている。


企業ブースの商品には全く興味が無いのでどこも見るだけに留まったが、ゲームのブースが多く一見しただけではそのゲームが日本製なのか中国製なのか分からなかった。


 


 


 


例えば『全民舞姫』というVRを使用したダンスゲームはCVに竹達彩奈や田中理恵など日本人の大物声優の名前があるのでてっきり日本製かと思ったが、ゲーム画面に映るダンスの舞台(自室や屋外)を見ると非常に中国的。調べてみるとこのゲームは上海のゲーム会社が作った中国製だそうだ。


 


 


『萌戦無双』もいかにも日本製のゲームという感じだ。ただ、タイトルに「モセンムソウ」と書いてあったのでこれは比較的簡単に中国製だと気付いた。その他、CVに井上喜久子らの名前があるいかにも中国風のゲーム『食之契約』があった。



『陰陽師』『兄に付ける薬はない!』など、中国製だが声優は日本人というアニメやゲームは今後ますます増えるだろうが、内容はともかくこのように作品を生み出せるコンテンツ力を持つ中国を見ると「海賊版」という言葉も遠い昔のものになる日も近いという気がしてくる。


 


まだ中国に海賊版が今より大量にはびこっていた時、その理由は「日本でこういうゲーム(漫画)が出ますよ。でも中国では買えません」「新作アニメが放送されますよ。でも中国では見られません」という、中国人消費者が強いられていた「おあずけ」によるものも大きかったのだと思う。しかし、例えCP21の企業ブースで展示されている最新のゲームやアニメの全てが中国でも享受できるのかは定かではないとしても、今の中国では簡単に正規版を手に入れられるようになった。


 


 


 


アニメ化が決定しているBLゲーム『魔道祖師』ブースでは中国人声優のイベントが行われた。


 


 


中国ではおなじみのゲーム『戦艦少女』(『艦これ』とは異なる)のグッズを買おうとブースの外まで長蛇の列が並んでいる。


 


 


 


中国でも放送が予定されているアニメ『ラーメン大好き小泉さん』のブース。


 


好きなラーメンの人気投票企画があったが、とんこつラーメンの圧倒的人気、そしてラーメン二郎のマイナーぶり。


 


コスプレ-


 


中国製ゲームやアニメなどが次々生まれた結果、同人イベントのコスプレにも変化が生じ、今回のCP21でも『陰陽師』『凹凸世界』など中国製ゲームのコスプレイヤーが大勢いた。もちろん中国でも有名な日本アニメFATE『宝石の国』、そして根強い人気の『東方』(どうでも良いけどこっちのイベントって東方キャラのコスプレをする「男」が多い気がする)もたくさんいたが、日本人には分からないコスプレをしているレイヤーたちがイベントで着実に増えている。


 


日本人には分からないコスプレが増えたことは、すなわち中国のコンテンツ力が高まったという証拠なのだろう。


コスプレ写真は撮ってないので当時の様子を知りたい人はTwitterで「CP21」を検索して欲しい。


初日の9日は上海にしては肌寒く、10日は逆に防寒着がいらないほど暖かかった。そのせいか2日目の方がコスプレイヤーの数が多かったように記憶している。2日目はコスプレ撮影の日とかいう決まりでもあるのだろうか。


 


くまモンの抜け殻。多分中の人がトイレにでも行ったのだろう。


 


 


CP21の不満点・疑問


 


・公式サイトで出展ブース数及び出展品数を確認することはできるが、来場者数がいくらでどのくらいの売り上げがあったのかなどのデータがほとんど発表されない。

 →12月16日に公式発表があり、12月9日と10日で15万人の来場者と延べ3000を超えるサークルが参加したというデータが出た。


 COMICUP21無事開催!君は会場に来たか?(中国語)



・今回は一般入場者も開場の1時間半前に入場できてVIPチケットのプレミア感がなくなっているので、例えば有名サークルを優先的に並べるみたいな特典を付けてほしい。


 


・いくつかのサークルでは日本の同人誌の公式中国語版を売っているが、一見するとわからないので注意書きでも付けてほしい。



  とは言え、来年のCP22も当然参加するんだろう。


 

購入した同人誌・グッズの数々


  


 


 


 




 


 縛の美 100


複数の作家による艦これキャラ合同緊縛SMイラスト集。今回買った同人の中で一番エロかった。普通に冬コミでも売れると思う。


 





 


天朝鉄甲戦姫 150


中国の戦艦を擬人化したイラスト集。しかし中国史に登場する軍艦も対象にしているようで日本の軍艦もよく出る。    





 


BATTLEGIRLS 1 70


各国の軍人を美少女キャラに見立てたイラスト集。


  





  


百鬼笙歌 120


アニメ・モノノ怪を題材にしたイラスト集。描かれている妖怪はアニメには登場しないオリジナル(何か変な言い方だが)だろうか。



  





萌山海経1+2 60


  その名の通り、山海経に出てくる妖怪等を萌えキャラにしたイラスト集。


 


 


 




 


 薬王異聞録 30


   古代中国を舞台にした中華ファンタジーマンガ。


 



 




 


 山海奇異誌 35


 またしても山海経のイラスト集。山海経は今や創作に欠かせない題材だ。 


 



 




 


 幻想大図鑑+POST GOLDEN AGE 150


東方の同人設定集+レトロ感ある英国的雰囲気が漂うイラスト集。


 



  




 


  幻想女僕Café 60


 東方のキャラをメイドにしたイラスト集。このガバガバ日本語が逆に安心する。


 


 



 




 


 東方繁絵帳+幻想推理 65


 鉛筆で書いたような緻密なタッチのイラスト集と推理小説。


 



 





 


宮水制酒2+妄想デレマス野球 100


妄想デレマス野球は実在の野球選手をデレマスキャラに見立てて描いたイラスト集。野球をテーマにしているのに敢えて姫川友紀を描かないところに凄いこだわりを感じる。宮水制酒2は1と同様、日本の同人事情を書いたレポートだ。


 


  




 


  IMAS-CG MATOME01 40


台湾?作家の合同同人誌。デレマスキャラのイラスト集でちょっと過激だ。今年の冬コミにもこれで参加するのだろうか。作者のTOMATOは前回CP20の時にけもフレの同人イラスト集を出していた気がする。


 


 



 





 墨白 100


アニメ・漫画キャラを水墨画風のタッチで描く極道画師のイラスト集。


 


 







 ALETHIA 1 50


エラい達者な中国語を喋る外国人女性が売っていた英語のSF漫画。オマケには中国語訳の冊子がついてくる。現在8巻まで出ていてまだ終わってないそう。   


 





 


 JOKERマウスパッド 20


北京のイベントで知り合った巻毛明叔というアメコミ二次創作専門の人が売っているグッズ。


 





 




FATEコースター 30


左にある酷い言葉が書かれた「無料」のポストカード目当てで買った。


 








合計1,180元(約20,200円)


 


前回のCP20の消費は600元ぐらいだったが今回はその倍だ。これは私の支払い方法が現金払いから電子マネー払いに移行したからだろう。財布の中身を気にせず買い物ができるようになった。


 


CP21では個人的にWechatAlipayの電子マネーが大活躍した。おそらく全てのブースが電子マネーに対応していたが、WechatAlipay両方対応しているところもあれば、Alipayのみというところもあった。私のスマホにはAlipay機能がないので、そういう時は現金払いだった。電子マネーだと財布の中身を気にせずいくらでも使えるので、帰宅してから使った金額データを見て冷や汗を流すことにもなる。気付いたら大金を失っている同人イベントにおいてこれは諸刃の剣にもなりかねないが、消費金額をはっきりする上でこの方が便利だ。


 
 知人Aの戦利品


 



 知人Bの戦利品


 



 


 


Aはオリジナルの耽美系が目立ち、Bはイラスト集や擬人化が目立つ。そして私は主に二次創作だ。同じイベントに行ったというのに買う物は三者三様だ。3人共1,000元程度使ったが、もし『陰陽師』や『僕のヒーローアカデミア』などのメジャータイトルを知っていたら更に散財していただろう。


逆に言うと、多くのブースが出展しているそれらのジャンルを知らないと、COMICUPを十二分に楽しめたとは言えないのではないだろうか。もちろんメジャータイトルを知らなくてもCPを楽しめるが、「知らない」というだけで面白い物を見逃しているのではという気はする。


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