企業エリア
メインはやはりBILIBILI動画か。会場入ってすぐ見えるBILIBIRIの大きなモニターではその真下のステージで踊るコスプレイヤーのダンスが映し出されている。
企業ブースの商品には全く興味が無いのでどこも見るだけに留まったが、ゲームのブースが多く一見しただけではそのゲームが日本製なのか中国製なのか分からなかった。
例えば『全民舞姫』というVRを使用したダンスゲームはCVに竹達彩奈や田中理恵など日本人の大物声優の名前があるのでてっきり日本製かと思ったが、ゲーム画面に映るダンスの舞台(自室や屋外)を見ると非常に中国的。調べてみるとこのゲームは上海のゲーム会社が作った中国製だそうだ。
『萌戦無双』もいかにも日本製のゲームという感じだ。ただ、タイトルに「モセンムソウ」と書いてあったのでこれは比較的簡単に中国製だと気付いた。その他、CVに井上喜久子らの名前があるいかにも中国風のゲーム『食之契約』があった。
『陰陽師』や『兄に付ける薬はない!』など、中国製だが声優は日本人というアニメやゲームは今後ますます増えるだろうが、内容はともかくこのように作品を生み出せるコンテンツ力を持つ中国を見ると「海賊版」という言葉も遠い昔のものになる日も近いという気がしてくる。
まだ中国に海賊版が今より大量にはびこっていた時、その理由は「日本でこういうゲーム(漫画)が出ますよ。でも中国では買えません」「新作アニメが放送されますよ。でも中国では見られません」という、中国人消費者が強いられていた「おあずけ」によるものも大きかったのだと思う。しかし、例えCP21の企業ブースで展示されている最新のゲームやアニメの全てが中国でも享受できるのかは定かではないとしても、今の中国では簡単に正規版を手に入れられるようになった。
アニメ化が決定しているBLゲーム『魔道祖師』ブースでは中国人声優のイベントが行われた。
中国ではおなじみのゲーム『戦艦少女』(『艦これ』とは異なる)のグッズを買おうとブースの外まで長蛇の列が並んでいる。
中国でも放送が予定されているアニメ『ラーメン大好き小泉さん』のブース。
好きなラーメンの人気投票企画があったが、とんこつラーメンの圧倒的人気、そしてラーメン二郎のマイナーぶり。
コスプレ-
中国製ゲームやアニメなどが次々生まれた結果、同人イベントのコスプレにも変化が生じ、今回のCP21でも『陰陽師』や『凹凸世界』など中国製ゲームのコスプレイヤーが大勢いた。もちろん中国でも有名な日本アニメ『FATE』や『宝石の国』、そして根強い人気の『東方』(どうでも良いけどこっちのイベントって東方キャラのコスプレをする「男」が多い気がする)もたくさんいたが、日本人には分からないコスプレをしているレイヤーたちがイベントで着実に増えている。
日本人には分からないコスプレが増えたことは、すなわち中国のコンテンツ力が高まったという証拠なのだろう。
コスプレ写真は撮ってないので当時の様子を知りたい人はTwitterで「CP21」を検索して欲しい。
初日の9日は上海にしては肌寒く、10日は逆に防寒着がいらないほど暖かかった。そのせいか2日目の方がコスプレイヤーの数が多かったように記憶している。2日目はコスプレ撮影の日とかいう決まりでもあるのだろうか。
くまモンの抜け殻。多分中の人がトイレにでも行ったのだろう。
CP21の不満点・疑問
・公式サイトで出展ブース数及び出展品数を確認することはできるが、来場者数がいくらでどのくらいの売り上げがあったのかなどのデータがほとんど発表されない。
→12月16日に公式発表があり、12月9日と10日で15万人の来場者と延べ3000を超えるサークルが参加したというデータが出た。
・今回は一般入場者も開場の1時間半前に入場できてVIPチケットのプレミア感がなくなっているので、例えば有名サークルを優先的に並べるみたいな特典を付けてほしい。
・いくつかのサークルでは日本の同人誌の公式中国語版を売っているが、一見するとわからないので注意書きでも付けてほしい。
とは言え、来年のCP22も当然参加するんだろう。