5月19日と20日に上海でCOMICUP22(CP22)が開催された。
私は、2017年5月のCP20と同年12月のCP21に参加して多少は慣れた気になっていたが、今回のCP22はこれまでと異なる点が多々あり、行く前から少々不安だった。
1.CP20、21とは違う会場での実施
20と21は新国際博覧中心という会場だったが、今回は国家会展中心というところで開催した。距離にして35キロも離れている。
2.当日券販売なし
CP21の時は当日に会場でチケットを購入できたが、今回は初日・2日目両方の当日券販売がキャンセルになった。(噂によると、前売り券だけでCP21の合計販売数を超えたらしい)
いつもと異なる会場での開催、おそらく前回をも上回る入場者数、そして5月19日と20日の同日に北京で開催が予定されていたACGイベントが会場側から中止を言い渡されたという情報を聞いていたので、このイベントが無事に終わるのか、そして自分も無事に北京に帰れるのかと心配になった。結論から言うと、それは杞憂に終わった。
19日、会場の駅から4駅しか離れていないユースホステルに泊まった私は9時前にホテルを出た(このホテルにはサークル参加者も多く泊まっていて、前日の夜にロビーで準備をする人の姿が見えた)。
2号線の地下鉄に乗ると、すでに多くの「仲間」が乗車しており、さらに地下鉄が停車するごとに駅のホームには化粧をしていたり、衣装を着たりするコスプレイヤーたちの姿が見えた。普段のCPの光景を見た私は安心した。
しかし会場付近の駅を出ると「ヤベェな」って思いが急に真に迫ってきた。だってずっと行列なんだもん。
9時半ぐらいから行列の一部になった私は、一体あとどのくらい並べば良いのか全く分からないながらも、確かに希望に感じていることがあった。それは行列が常に動いているという事実で、開場時間の10時を前倒ししてすでに入場が始まっているのではという予感だった。
そして10時半にようやく入場。
会場は変わったけど内容自体はだいたい前回と一緒で、特に新鮮味もないのでざっと紹介。
・同人ブース
通路が前の会場より広くなった。特に、北京に帰るためスーツケースを引いて動き回っていた2日目に実感。CP21と比べてあまり人にぶつからなかった。前回までの国際博覧中心は25万平方メートルであり、今回の国家会展中心は147万平方メートルもあるから途方もない拡大だ。147万全部使用しているわけではないが、あらゆるスペースに余裕ができたことは間違いないだろう。
一部の人気サークルが壁際に配置されておらず、デカイ空間を正面にしていた。そのおかげで長蛇の列が可能に。また、コミケのように行列の一部を別の場所に待機させ、通路を塞ぐことを避けていた。
無料で配布しているパンフレットが10時半の時点でなくなった。写真は友人からもらったパンフレット。中には今回の参加サークルの出品物が掲載されているが、全てではない。
CP22で一番肌色が多い同人誌を売っていたサークルの一つ。中身を見た中国人が「太刺激(すげぇ攻めてる)」って興奮してた。
日本のイベントにも参加しているのか…
日本の作家と協力して本を出しているサークルもある。このポスターはゾウノセのだ。
日本から来ていたサークルが多かった。以前は東方Projectの音楽関係がほとんどだったイメージだが、今回はアイマス関係のサークルが日本語の同人誌を売っていた。日本語だというのに初日でほぼ売り切れていた。
日本人サークルの中には中国人がいないところも多く、日本語や英語、または中国語で購入者とやり取りしていた。見ていて、それでもなんとかなるもんだなと感心した。
ところで、CP22の開催が発表された当初、公式発表に海外サークルと交流会をするみたいな文章があったが、それがこれなのだろうか?今回、日本の有名人が参加したとかはなかったはず?
上海で声優養成事務所(?)を運営している会社のブース。日本人スタッフがいた。所属声優が声を吹き込んだCDを売っていて、その中の一つに「催眠」って書いているから「催眠オナニー」のアレかな?と思って聞いた所、心理学者監修のちゃんとした睡眠導入CDだった。
今回もコスプレの写真集やCDを販売しているサークルがあったが、中にはこれCPの審査に通ったのか?と疑うような際どい内容のものを出しているところもあり、これは今後にCPが発表する違反サークルの報告を待つしかない。
東方エリアの暖簾はだいぶ好き。
東方エリアに出品されていたゲーム。内容は中国の有名ゲーム『王者栄耀』っぽいのかな?
今夏アニメ放送が決定している『魔道祖師』のサークル。
ロッテ優勝
・企業ブース
会社のQRコードをスキャンして会社のサイトを登録したらプレゼント贈呈というブースが増えた。というか、プレゼントがあるほぼ全てのブースはスキャンと引き換えにプレゼントを配っていた。
このブースではスキャンと引き換えに紙袋を配っていた。
マケドニア(非人哉)
中国人声優を呼んだイベントが豊富だった。『妖猫伝(空海)』で染谷将太の声を当てた楊天翔がアニメ『縁結びの妖狐ちゃん』のイベントで来ていたが、音響設備が悪くて何言っているのか全然聞き取れなかった。
正面を向いているのが楊天翔。この様子からどれだけの人気か分かるだろう。
小説『張公案』の小説家とコミカライズ版の漫画家によるダブルサイン会が行われ、100人ぐらいが列をつくった。作者たちは読者一人一人に丁寧に対応していた(1人2分ぐらい)ので、時間どおり終わるのか心配になった。
『決戦!平安京』の特設フロアでは各団体がダンスを披露していた。こっちのイベントって「極楽浄土」踊るの好きだよね。なんか、BGMが連チャンでかかった気がする。
コスプレ用の制服ショップ。
ゲーム『ミラクルニキ』とのコラボロリータ服。1着2000元(35000円)以上した。
バーチャル弟「DD」というところのブースらしいが、チャレンジしてる奴が衝撃的過ぎた。なんだよこのリアルドラえもんは。
・番外編
会場の手荷物検査で銃(赤丸内)を没収されていた奴がいた。他にも刀やグリップに金属が付いている杖が没収されていた。でもここまで来れているってことは地下鉄の検査はクリアしたってことだろうか…?それともタクシーでここまで来た?