・企業エリア
同人エリアとは違い、企業エリアは写真撮影が禁止されていないので結構撮った。
麻雀ゲーム『雀娘』のブースでは全自動雀卓がセットされ入場者が実際に麻雀を打っていた。「ツモ」とか「ピンフのみ」とか日本語が聞こえた。ルールも日本風?らしく、役がないと上がれないようだった。こういうのも『咲』とかのアニメで覚えるんだろうか。
中国の人気漫画『非人哉』の作者サイン会が行われていた。これは中国漫画館というTwitterアカウントで日本語版が連載されているので、作者に「日本語版も読んでいます」と伝えたかったが、そういう雰囲気ではなく、何も声を掛けられなかった(ギスギスした雰囲気ではないが、誰も彼もが作者に話し掛けていないので恥ずかしかった)。
企業エリアの花形はビリビリ動画などの大きなステージだが、目玉は公式グッズショップだ。今はタオバオとかのネットショップがあるから別にここで買わなくても…と思うのだが、雰囲気がそうさせるのか各ショップには始終列ができていた。
特に多かった『魔道祖師』グッズ
アニメ伊藤潤二『コレクション』のグッズ(台湾)
今回も声優のイベントがあった。ボイスドラマ『黙読』の主役声優である劉琮と楊天翔のトークショー及びサイン会が16日に行われるはずだったのだが、結局トークショーは中止になってしまった。
詳しい顛末はここに載っている。
https://www.weibo.com/ttarticle/p/show?id=2309404318240313576412
要するに、トークショーを見に来たファンが多すぎたため、限られた警備員やスタッフだけで現場を整理することができず、安全を考慮した結果、やむを得ず中止にした(トークショーを2、3分だけ開いた)そうだ。
これは完全に運営側(CP及びこのボイスドラマ会社)のミスであり、こういう運営側の不備によるイベントの中止は中国でよく聞く。私も、まさか楊天翔にそんなに多くのファンがいるとは思わず(CP22の時はまだ大丈夫だった)、ファンの数が予想できなかったという運営側の言い訳は分からなくもない。とは言え、声優ファンの中にはこのためだけに飛行機や高速鉄道に乗ってここまで来たという人間もいるので、万全を期してもらいたいものだ。
・まとめ
今回はやはり、撮影禁止の措置に驚かされた。今のところ上海のCPしか状況が分かっていないが、この措置が中国の同人イベント全体に広がる可能性がある。中国の同人イベントは女性作家に支えられていると言っても過言ではないと思っているので、今後BL二次創作の締め付けが厳しくなれば、こういうイベントもいつまで続けられるのかと心配になった。
だが、イベントの参加者が現在の不穏な空気を読み取り、挑戦的な行動に出ていないのは救いかもしれない。例えば、同人エリアでもやはり写真を撮っている人間はいたが、微博を覗いてみるとブースに並ぶ出展物を撮影した写真はほとんど見当たらず(もともとそれをアップする人間自体が少ないのかもしれないが)、多少の不自由があってもルールを守って続けていこうという団結心や意志が感じられた。
・戦利品
『東方Project』の水墨画風画集の新作を買えた。あとは中国SF漫画短編集が収穫だが、これも実際に出版されているので同人ではない。今回の使用金額は公式グッズ含めて600元もいっておらず、年々買いたいと思える物が少なくなっているという実感が数字として出てきた。これは、自分の興味のあるジャンルの同人をあらかた買ってしまったことが原因だ。だからジャンルを増やせばいいのだが、それでも『一人之下』のように自分好みの物が見つからずに何も買えないということがある。
友人の戦利品はこのように豊富なので(というか大体『一人之下』だが)、CPの出展物が減ったというわけでは決してない。
中国では、政治のお膝元である北京での同人イベントの開催は年々少なくなるが、上海を含む各地ではCOMICUP以外に多くの同人イベントが行われている。オンリーイベントも多いので、COMICUPにこれ以上の収穫が見込めなければ、他のイベントに行ってみるのも一つの手だ。