また見てないものの感想を書いてる。いくら反応にスポットを当ててるとは言え、現物には目を通した方が良いと思う。
今年もまたM-1が終わりました。今回も無名の新人が優勝を掻っ攫うことになり、ますますM-1の存在価値が疑わしくなって行きます。
そもそもM-1の本来の目的は、キャリアも実力もあるが日頃スポットの当たらない漫才芸人をやる気にさせるために賞金1000万円という大金を掲げ、紳助さんや松ちゃんや巨人師匠などのベテラン芸人を審査員に置き、規模に見合った芸人を優勝させるはずだった。
2001年の記念すべき第一回目から、中川家、ますだおかだ、フットボールアワー、アンタッチャブルと中堅芸人が取るべくして取った優勝ではあったけど、それ以降のブラックマヨネーズからおかしくなった気がする。
ブラックマヨネーズって・・・・・・誰?
それが生で見ていたときのボクの感想だった。
その後2006年にはチュートリアルが審査員全員から票を集め、完全試合を達成した。
しかしそのあとのサンドイッチマンは敗者復活枠からの出場だけではなく、なんとコントを引っ提げ優勝してしまった。
そして今回の優勝者はNON STYLEには、僕は正直何の情報も持っていない。それも当然で、ここ一年はお笑い番組から完全に離れていて日本でどんな番組をやっているのかもわからない。
なんか本当に無名だったようですね、NON STYLEは。
だから無知なボクは疑問に思ってしまうんです。
NON STYLEに未来があるのか、と。
いま日本でM-1優勝者がレギュラーを、もっと言えば主役をやってる番組っていくつあるんでしょうか。一年前に最後に見たテレビに、いったい何組がゴールデンや深夜枠を賑わせていたのかを振り返ると、ちょっと答えを言い出しづらくなる。
この方のブログを読むと世話は最後まで大切なんだなと本当に思う。
不遇の芸人を救うのがM-1の目標だったはず。確かにM-1に出場するだけでギャラが跳ね上がったり、テレビに出る機会が多くなった芸人は少なくないだろう。だけど優勝者に与えられる権限がいきなり増えたわけではない。結局彼らはM-1で勝ってからは特に飛躍することもなく、支持してくれた人々に勇姿を見せられぬまま終わってしまうんじゃないだろうか。
昔、テレ朝のくりぃむナントカやアメトークでM-1優勝コンビと敗退コンビを並べて弄りあったり懐かしんだりしましたが、M-1優勝しても他人の番組でこうやって弄られるだけというのが皮肉が効いてて何とも虚しいです。
さて、今年も負けてしまったネットでは人気のキングコングの西野さんですけどこの人がM-1で勝てる日は来ないと思うなぁ。印象論になってしまいますけど、キングコングって漫才は上手いとは思うんですよ。そりゃキャリアもあるし若いうちから賞を総なめにして、同期がくすぶってる中いち早くテレビに出たコンビだから漫才の研究や理論も他のコンビよりも優れてるとは思います。
でも何故か面白くない。
それは何故だろうと考えたとき、ちょっと思い当たることがあった。キングコングってやることはベタでチャキチャキだけど、中身は濃くないんですよね。梶原のテンポの良いボケと西野の計算されたようなツッコミが上手く行き過ぎてるから見てる方が醒めてしまう。簡単に言えば、意外性を演出しようとする意図が見えてしまって意外性がない。
だからキングコングは漫才に固執なんてせず、はねとびみたいな椅子をグルグル回したり、適温なお湯に入ったりする罰ゲームをする番組を緩く頑張ればいいと思いますよ。
しかし、お笑い番組の観客って女性が多いですよね。女性はお笑い芸人に優しい、悪く言えば甘いからおそらくテレビ局側も女性を集めたいんだと思います。それにファン心理が男よりも強いんだと思う。昨今のお笑い番組に文句を言ってるのも男が多いような気がするのもこれが原因です。
僕自身、そんなに面白くないネタを笑われるのは不満なんで兼ねてから女性ファンの人気を集めていい気になっている(偏見)お笑い芸人にやってやりたい計画がありました。
お笑いライブチケットを買い占めて、それを男だけに配り、男だらけのお笑いライブを開くんです。別にアンチとかお笑い嫌いの人間を集めるわけじゃないです。
お笑い好きの男だけを観客にしたら、そのライブで笑い声はこだまするのか。男臭い会場を目の当たりにしたお笑い芸人はどういう反応を取るのか。楽しみでなりません。
金があったらやりたい、ボクの夢の一つです。
M-1よりこっちをやって欲しい。