23日、邱永漢氏の講演会へ行った。
邱永漢と聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。作家?実業家?香港人?それともお爺ちゃん?
僕が思ったことは、誰それ?です。
邱永漢氏を知らないのに講演会なんか来て良いのか。
良いんです、ボク以外にも知らなかった人がいたし。
邱永漢氏と言えば金稼ぎのプロ、中国株の重鎮。此度の講演会も現在激動する中国経済界での生き抜き方でも教えてくれるのかと思いきや、実質的な主役は柳田洋さんといい、中国で起業されてビジネス本まで書かれた人であった。
この講演会の感想は書かない。一言いうのなら、住む世界が違ったってところだ。全く、鮒は池に住み、鮭は川に住んでいればいいのだ。
社会人に会う機会が日本とは比べものにならないほど多いのは中国留学の利点である。ただの学生がその世界の先駆者や第一線で活躍している方と会うことなんてそうそうないだろう。しかし、興味がなきゃどれだけ輝いている人も眩しいだけで目に痛いのだ。
今回、どのような方が来て、どういうことをするのか事前に知っていれば知識も仕入れていただろうし、邱永漢氏の本でも一冊読んで来たかもしれない。ただ手ぶらで来るにはあまりにも厳しい懇談会であった。
そんな思い込みアウェーで手に入れた数少ない収穫のいくつか。
北京情報誌トコトコ二月号。留学生版トコトコ(写真右)もあるのだが、中身は断然こっちの方が充実している。今月号では邱永漢氏のインタビューが掲載されているほか、しゃおりんさんが執筆された『物語北京』の書評も載っている。
しかしここで紹介されている本のほとんどは日本のものなのだが、これらは中国で手に入るんだろうか。買えない本を薦められても絵に描いた餅で蛇の生殺しだ。
そしてシュークリーム(苺味)【食いかけ】と蒸しパン(チョコ味)【食済】だ。どっちも食った後に写真撮り忘れたことに気付いた。
これらの製品はセブンイレブンでよく見かけた。しかしまさか邱永漢氏の会社で製造されているとは知らず帰り道で購入する。味もなかなか美味いが、いかんせん日系企業の商品なので値段が高く、まだコンビニやイトーヨーカドーでしか手に入らない。
あとはやっぱり参加された方との会話だろうなぁ。なんだかんだで普通では聞けないことを教えてもらうことが出来たし。
邱永漢氏の講演会なのに当人の写真がないのはご愛敬。なにせ、誰が来るのかさえ知らされてなかったからカメラなど持ってきていなかったのだ。
でも邱永漢氏、経歴を見る限り一筋縄ではいかない、良い意味で老獪な方なのだろうけど喋り方が普通の年を召されたお爺ちゃんだったのが悲しかった。それでもまだ株や商売をやってるんだから、やはり以前として矍鑠とした方なんだなぁ。