2月末のジャスミン革命を前後してグーグルのGmailの調子が悪くなりました。日曜日となるとページを読み込むのにすこぶる時間がかかり、ネットが軽くなる時機とアクセスが偶然合致しないとメールが読めません。
米グーグル、「Gメールを妨害」と中国を批判
http://www.afpbb.com/article/economy/2791769/6932998
ここ数週間Gmailは腹立たしいほど重く、不便が生じましたがその反面グーグルの検索機能は驚くほどスムーズに使用できました。
以前はグーグルで単語を検索すると政治的なワードはともかく、「なぜ?」と理由を知りたくなるような平凡な単語まで検索することができず、よくこんなページが出ました。
時間をおいて再度検索すると何事もなかったように結果が表示されるので、どうせ金盾の適当な設定のせいだろうと思い、不便を覚えてイライラしても困ることはなかったです。
だから最近のGmailの不調と検索機能の好調には妙なちぐはぐさを感じながらも、『中国だからしょうがない』と納得していました。
しかし一週間前、おそらく3月14日に閉幕した全人代以降でしょうか。中国関係のニュースについて調べ物をしたくていつものようにグーグルツールバーで『中国 ○○』と入力すると、上記の画面になりました。
たまにはこういうこともあるだろうと、その日はそのままにしました。そして先週の土曜日に、日本の大震災のために中国で行われているボランティアについて調べようと『中国 募金』と入力して検索すると、またもやページ読み込みエラーの画面が出ました。
でも変なんです。ボクはここ数週間、中国とは思えないほど快適にグーグルを使えていたのに、中国のことを調べようとするときに限って中国らしい理不尽な対応をされます。もしやと思い、時間をおいて『中国』と一単語だけ入力するとやっぱり遮断されます。
ボクが住んでいる場所(ボクは北京市東部の朝陽区に住んでいます)の問題なのかと、海淀区(北京の西側)にいる友人に聞いてみても、やはり『中国』が検索の障害になっていると言われました。
まさか中国政府は自国の名前を検閲対象に入れたのでしょうか。国名自体がNGワードになるってことは、中国は『中国』自身を社会と人民を惑わす有害な存在と指定したのでしょうか。それとも、書くことすら憚られるほど畏れ多い言葉になってしまったのでしょうか。
ちなみに中国のグーグル(谷歌)では検索可能です。しかし出て来るのは中国語のサイトばかりなので情報の面で言えば全然役に立ちません。
これでますます中国にいながら中国を知られなくなりました。
追記:3月22日現地時間の午前1時に『中国』を検索したらちゃんと表示されました。浮かれてもう一回検索ボタンを押すとやっぱり遮断されました。もう何が何だかわかりません。