アニソンカラオケ大会が7月25日にありまして。そのことを今更ブログに書いてどうすんだと我ながら間抜けに思いますが、ちょっとビックリしたので書かせて下さい。
北京のオタク・腐女子の底力を見せてやるぜ、と学生街のあるBARでアニソンカラオケ大会が開かれることになった。こういうイベントには幾度も参加しているし、企画者も知っている人だったので(もちろん中国人のオタク)四の五の考えず参加することに。
当然ボク自身が歌を披露するわけではない。あくまで観客として参加するんだ。
少なくとも参加のメールを出したときのボクはこういうことを考えていた。
限定60人のイベント会場になった学生街からちょっと外れたところにあるBARはボクが行ったときにはもう満員。予想通り大半は中国人だったが、主催者の計らいで日本人テーブルに案内された。
何せ一ヶ月前の出来事なので彼らがどんな歌を歌ったのか正確には覚えていない。ただ、これだけは言えた。
濃い。と
一曲目からなんだかよくわからないアニソンだった。同席した日本人に話を聞いたら、彼は知っているようで歌手と一緒にソラで歌っていた。ボクはスクリーンに流れる歌詞を見ても追いつくのがやっとだった。
この歌詞スクリーン、もちろん日本語である。しかし歌い手だけじゃなく観客まで歌を歌えるのは、彼らが日本語にある程度通じているということもあるが、それ以上に聞き慣れて歌い慣れているからだろう。
面白いことに歌う歌によって会場の盛り上がり方も違う。ハルヒやけいおんといった今のアニソンなら観客もみんな大合唱で、統制の取れたかけ声が湧く大盛り上がりなのだが(けいおんの曲が流れたとき会場がざわざわして、
「これけいおんじゃね」( ;゚д)(;゚д゚;)(д゚; )
と小さな声が上がった)、
ウテナとかサクラ大戦とかとマクロス2(Fじゃないところが素敵)とかは大部分の中国人が戸惑いながら聞いていた。そういうマイナーな曲を歌う歌い手の方がむしろ上手いので、選曲ミスだと言わざるをえなかったが、ボクと一緒のテーブルに座った日本人はエライ盛り上がりようだったので、通好みと言わざるを得ない。
さて、中国人とカラオケに行くとまず一人では歌わせてくれない。彼らは一緒に歌おうぜと持ちかけることもせず、空いているマイクを手に取り、選曲した奴よりも大きな声で歌うのだ。
それが時間の節約なのか、好きな歌は一緒に歌って盛り上がろうかという趣向なのかわからないが、中国人にとってカラオケとはみんなで一緒に歌うものらしい。
だから、こんなアニソンカラオケ大会での盛り上がりは半端じゃない。その代わり、誰も知らない歌を歌われるとお通夜みたいになってしまうが。それが普通のカラオケなのにも関わらず。
そんなメジャー曲とマイナー曲が交互に歌われたあと、観客参加のカラオケタイムになった。しかしその進行はすでに決められていたようでボクが舞台に立つということはなかったのだが。
観客とはいえ立候補しているのだから歌のレベルはなかなかのもの。相変わらず個人の趣味嗜好が滲み出る曲が続き、司会者が次の歌い手を呼んだ。
出て来たのは日本人のミドル。水木一郎のマジンガーZを選んだ。
司会者(中国語)「えーと、次は水木一郎のマジンガーZです」
水木一郎・・・?( ゚д゚)アニキじゃね?ああ、アニキだ・・・(゚д゚ )
うおおおぉぉ!!
アニキッ!アニキッ!!アニキッ!!!アニキッ!!!!
オマエラ落ち着け(;´Д`)
その人は水木一郎じゃねぇよ。
山口勝平イベントのとき観客のあまりの歓声で照明器具がぶっ壊れたっていうエピソードもわかる気がした。
会場全員が「ゼーーーッット!!」っと絶叫する頃にはボクは汗だくになっていた。
そんな宴を最後にしてるのは出演者・観客全員の大合唱。歌はJAM・プロジェクトの『GONG』
しかしここで恐れていたハプニングが起こる。幾度の大音量にさらされ続けた音響機材が故障したのだ。
しかし北京のオタクどもはこんなことでは引かない。僕らはアカペラでGONGを歌い続けた。
今度のイベントは100人以上のキャパの会場でやるらしい。そのとき出演者が何の曲を選び、僕らが何の歌を叫ぶのか。楽しみで仕方がない。