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プロフィール
HN:
栖鄭 椎(すてい しい)
年齢:
40
性別:
非公開
誕生日:
1983/06/25
職業:
契約社員
趣味:
ビルバク
自己紹介:
 24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。



副管理人 阿井幸作(あい こうさく)

 28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

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このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。      
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この前の日曜日に友人の誘いで北朝鮮映画祭に行きました。

 

と言ってもそんな大それたものではありません。映画を見ながら酒を飲む変わったバーで、北朝鮮で作られた映画を2、3本観ると言うイベントです。

 

これが当日行われた映画の概要。

http://www.douban.com/group/topic/4733955/ 

(注意 中国のサイトに飛びます)

 

北朝鮮と言えば思い付くのは

 

こういった風景。09403432.jpg

 







そしてネタ大国だと言うこと。

 DSCF1419-2.jpg


北朝鮮製のガラスビンは何度もリサイクルされているからデコボコしてましてね。

 

 



しかし映画に映るのはきっと違った風景なのでしょう。

 

 

イベントは三部構成になっていまして、初めの十分間は南北戦争に関するドキュメンタリー映像が流れました。

 

今回のイベントは三本の異なる映画を上映し外国人に北朝鮮の理解を深めさせるという趣旨なので英語字幕です。

 

なので全くわかりません。唯一の救いは今回のイベントが映像を見せるというスタンスなので、そんなに難しい内容のものはやらないということです。

 

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 1834740f.jpeg

 

(動漫とは中国語でアニメという意味です)

 

著者の遠藤誉氏は1941年に中国は長春で生まれた日本人で、現在は理学博士として日中両国を股にかけて活動されている女性です。

 

ボクが本書を知ったのは5月上旬のこと。現代中国のアニメ業界とそれを取り巻く政治状況について述べられ、ネット上の評判も良いこともあって日本から送ってもらおうとした。

そんなところに顔の広い友人から驚くべき情報が。

 

なんと本書に触発された北京大学の有志が日中合同でアニメ学会を開くとのこと。しかも著者の遠藤氏も偶然中国に滞在していて顔を出していただけるらしい。

 

作者の生の声を聞けるし、中国人のアニメ観を知る良い機会だと早速参加する。

 

日中友好の場所として設けられた小さな教室には発表者含めて三十人ほどの来場者がいたが、日本語ができる中国人が多かった。

 

学会は幸か不幸か、本書『中国動漫新人類』の文章段落に基づいて進行された。各章の内容については以下の通り。

 

 

第一章 中国動漫新人類―日本のアニメ・漫画が中国の若者を変えた

 

第二章 海賊版がもたらした中国の日本動漫ブームと動漫文化

 

第三章 中国政府が動漫事業に乗り出すとき

 

第四章 中国の識者たちは、「動漫ブーム」をどう見ているのか

 

第五章 ダブルスタンダード―反日と日本動漫の感情のはざまで

 

第六章 愛国主義教育が反日に変わるまで

 

第七章 中国動漫新人類はどこに行くのか

 

 

 

ここで幸か不幸かと言ったのは、発表者はアニメ研究者がいたり全く違う分野の院生がいたりしてジャンルに富んでいたのですが、発表は著書の内容の枠から出ない作りになっていたので(悪く言えば読書感想文)、独自の意見を言えていなかったからです。むしろ著者である遠藤氏の説を立証するような構成になっていました。

 

しかしそれでも、各発表のあとの質疑応答では遠藤氏に質問をぶつけられるようになっていたし、日本語を流暢に喋る中国人学生が自国の動漫文化とサブカルについて発表するのに、中国人オタクに対して好奇心を新たにし、このあと届くだろう本書に期待を膨らませました。

 

 

本書は、まるですれ違うように発表の翌日に届きました。

 

さて、前置きが長くなりましたがここから感想です。5月に読んだ本をなんで今更レビューするのかはスルーして下さい。

 b7013520.jpeg

 

 

去年のネットニュースで筒井康隆がラノベ(ライトノベル)を書くぞという目を剥くような記事を読み、てっきり書き下ろしだと思っていたらまさかの連載作品。しかもファウスト、二年半ぶりに出版された千ページ以上のノベルスマガジン。

 

 

 

なんで中国にいるのにファウストなんか読めるんだろう・・・・・・

 

 

こんなの持っているのは中国広しといえども自分ぐらいだろうと自慢気にページを開いたら、佐藤友哉特集と共に中国サブカル特集がセットだった。これについては別に書きますが、講談社はいま中国をターゲットにしている。マーケットとしてではない、人材畑としてだ。

 

 

ビアンカ・オーバースタディは前述したように、『時をかける少女』や『銀齢の果て』など傑作と問題作を生み出す筒井康隆先生が挑戦したライトノベル。

 

ちなみに《オーバースタディ》とは《勉強しすぎる》という意味。同じクラスのニュージーランド人が教えてくれたものだから本当です。

 

 

 

内容は、簡単に言ってしまえば美少女が男の子をメチャクチャにするという話です。

 

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『血と骨』『タクシー狂躁曲』で有名な梁石日の小説です。初版が発売されたのは今から六年前の2002年。

東南アジアに蔓延る児童売春・臓器売買をテーマに、タイで暗躍する幼児売買組織と不幸な子供を救おうとする人権ボランティア団体のやりとりを描いた物語。



今でこそ映画化されて有名になっていますが、センセーショナルな内容なので発売当時の知名度が知りたくなります。

ボクは『江頭2:50のpppするぞ』でエガちゃんが今作を紹介しているのを見て原作を買いましたが、レビューサイトに目を通すとエガちゃんと一緒で原作より映画を観た人の方が多いみたい。

猫がシッポをふる日まで
さん

http://neco-nagi.air-nifty.com/cattail/2008/08/post_4e5a.html


やはり映像化されると作品のエグさが一層増しているようで、登場人物への嫌悪感もさることながら日本人としての自分を恥じる気持ちも強く沸くらしい。



しかし映画は原作とはラストシーンが異なるようで承伏しかねる点も多いらしい。確かに原作の身震いするような毅然とした結末は、解説の永江朗氏が言ったように「梁石日しか書けない」だろう。

少年トッパのブログさん

http://diary.jp.aol.com/cd24v5/1093.html




嘘つきを反省する日記さん

http://blog.goo.ne.jp/hanahanahana178/e/d1c1f00defe6a628fbdc91f1475e3d84


静かな筆致で描かれる幼児虐待に目を覆い、無力感を味わう人も少なくはない。ボクはこの小説を母親に頼んで送ってもらったのだけど、母も数ページ目を通して本を閉じたらしい。でもだからこそボクは友人に勧めてみたいと思った。

私は見たことありますよ、ハハッ、中国でですけどね。


 

 

中国小説の授業で話題が『首吊り死体』になったときに教授が事も無げに言い放った。この言葉がボクに中国にのめり込む人間が変人だという偏見を確かにさせた。

 

教授が中国で死体を見たのは三十余年も前のこと。雲南ではまだ象が暴れていた時代の出来事です。幸か不幸か、ボクはまだ死体を見たことがない。たまに道ばたで寝転がっている肉体労働者や乞食や子供を見かけることがあるぐらいだ。

c03a9798.jpeg

 

 

この著者は若いときに香港で見た無惨な死体とそれを扱う報道の姿勢に好奇心を持ったことが著書の執筆につながったそうです。やはり中国研究者は変人が多い。

 

著者の樋泉氏は中国研究家の間では有名な方だそうで、本書は実地調査に基づく文章も多い。

中国では今でも風水に基づいた埋葬をしているとか、名古屋人の結婚式並に派手な葬式を行って散財するとか、あの世の生活が楽になるよう遺体と一緒にお金ばかりか電化製品までも納めたりするとか、中国人の葬式観念が知り得る良書。


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