6月25日からbilibili動画のアドレスの末尾が『us』から『tv』に変更されました。ドメインがアメリカ合衆国からツバルに移動したわけです。
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しかし旧アドレスをクリックしても新アドレスへ自動転送されない処置は不親切にも程があります。ボクも百度掲示板のbilibili動画スレッドを見なければ新しいサイトを見つけることはできなかったでしょう。
bilibili動画は今でこそ中国人のマンガ動画やゲーム実況も投稿されていますが、まだまだニコニコ動画からの転載が多く占めています。
さて、7月2日はニコニコ動画で第3回東方ニコ動祭りというイベントがあり東方project関連の動画が大量に投稿されたようです。その余波はbilibili動画にもはっきりとやってきました。ニコ動から転載された動画の数、1日でなんと110超。
前々から不思議に思っていたんですが、動画投稿者というか動画転載者同士って何らかの形で連絡を取り合っているのでしょうか。
百度掲示板のかSNSサイト豆瓣のあたりが情報交換場所になっていて、転載する動画の分担でもやっていると思ったのに。
そして『ニコ動が見られないオマエラのために壁越えできるオレが安価で動画を転載する』みたいなスレッドも立っていると思ったのに。
そのどちらも見当たらないなんて!!
きっとボクが知らないところで情報交換してるんでしょうね。
壁越えと言ったらbilibili動画のバナーにVPNソフトの広告がありました。
『訪問世界上任何一個被禁網站』
(世界中の禁止されたサイトを訪問する)
確かにbilibili動画はVPNソフトを宣伝するにこれ以上ない場所でしょうが、度胸があるというか無節操すぎるというか……
msnやマイクロブログなんかを運営している騰訊(テンセントQQ)のアニメコンテンツサイト騰訊動漫では、《首届動漫脚本選秀大賽》(第1回アニメ・マンガ原作コンテスト大会)というビックイベントを開催しています。
この大会の目的は原作者の発掘です。
デスノートにはおおばつぐみという原作者がいました。めだかボックスには西尾維新が、魔法少女まどかマギカには虚淵玄、そしてフラクタルには東浩紀。有名なアニメやマンガには実力のある原作者の影があります。
この大会はアニメやマンガそしてライトノベルの原作・原案をプロアマの隔てなく、少年少女、ギャグ、ミステリ、萌え系のジャンルを問わず募集して、優秀な原作をアニメ化、漫画化してしまおうというイベントです
投稿された原作はまずはネットユーザーの投票によって100作品まで絞られます。そしてプロの目により第2次第3次選考を通過し、最後まで残った作品だけが『売れる原作』となるわけです。
最優秀原作賞に選ばれた作品は漫友文化(中国の漫画雑誌社)によって漫画化されます。また、MADHOUSE北京賞に選ばれた作品はMADHOUSEの手によりアニメ化され、99読書人賞受賞作品はライトノベルとして出版されます。
公式サイトでは投稿された作品のあらすじや世界観、キャラクターのイラストなども見ることができます。
この中から自由な発想力と怖い物知らずの筆致を秘めた作者と、中国の動漫業界が長い間受けていた低クオリティの誹りを跳ね返すことができる作品は果たして現れるのでしょうか。
動漫文化を受容する側から発信する側へと、中国の時代は着実に変化しているようです。