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プロフィール
HN:
栖鄭 椎(すてい しい)
年齢:
34
性別:
非公開
誕生日:
1983/06/25
職業:
契約社員
趣味:
ビルバク
自己紹介:
 24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。



副管理人 阿井幸作(あい こうさく)

 28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

 Mail: yominuku★gmail.com
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このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。      
人間誰しもどうでもいいことにこだわりを持っているというか、妙に気にするものでございます。また昨日は気にも留めていなかったことに、今日になって無性に気にかかることもあります。それにその日の気分や感情に左右されることもあります。

守らなければいけない法律よりも、守ったほうが良い道徳に従って行動する場合そのこだわりというものは顕著になると思います。大きな善意には相応の決意が必要ですが、小さな善意はコイントスで放たれたコインの裏表のように、自分が定めた小さなルールやそのときの気分次第で決まることが多々ありま す。

例えばボクは「ありがとうありがとう」とブツブツ呟くだけの乞食にはお金をあげたりしませんが、芸をしている乞食には施しをしてやるようにしています。道に迷っているそぶりをしている人間に対しても、それが若い女なら道を尋ねるフリした売春婦だと決め付けて声をかけられても無視しますが、それ以外の人に対してはできるだけ応えようとしています。

さて先日、地下鉄に乗っていましたら乗客で溢れているはずの車両で優先席が1つ空いていたので座ることにしました。さっきの喫茶店でコーヒーを飲みすぎて 気分が悪かったというのもあり、別に遠慮することもなく三人掛けの椅子の真ん中に座りました。ボクの両隣には30代ぐらいのオッサンが寝ているだけで、優 先席とは思えません。

彼らに倣って本を読んで目的地に着くまでゆっくりしていたところ、子供連れの3人家族が乗り込んでボクの前に立ち止まりました。

さて困りました。中国は子供や老人を尊敬しなければいけないって道徳的な決まりが日本以上に強くて、地下鉄やバスの席は優先的に譲らなければいけないのです。更にボクが座っている場所はまさに優先席。このまま座っているわけにはいけません。

しかし困ったことに、その男の子は自分の足で立って歩けるぐらいの年で見るからに元気そう。保護者の男女は両親にしては老けており、祖父母としては若い感じがして判別し難い。

これで子供が疲れて大人の腕で寝ていたり、保護者の髪の毛に白髪が混じっていれば快く席を譲ってやれたのでしょうが、果たして彼らに席を譲るのは正しい行いなのだろうか。

ここまで悩んだら道徳的な良心が働いて多少の迷いがあっても彼らに席を譲るのでしょうが、ここでボクの小さなこだわりが邪魔をしました。


子供が全然可愛くないから譲らなくても良い。


男の子は落ち着かないのか他の乗客の足にもたれかかったり、なんかわめいたりしてとても気に障る。そして何より可愛くないのが一番の目障りなんです。ひとことで言うと『愛嬌がない』

子供は可愛くないし保護者二人は注意しない、こんな家族に譲る席はない。たとえ優先席であってもボクは決して立たない。だって子供が不愉快なぐらい可愛くないんだもの。


と頭の中でルールを作ったボクは彼らを視界に入れないように努めて無視しました。
どうせボクはあと2駅ほどで下りるのだから、それまで我慢してくれと心の中で念じながら。

すると乗客の中から一人の女性が突然現れて、視線を落として本を読んでいたボクに話しかけたのです。


「ちょっとあなた、子供が座るためにちょっと詰めるのはどうでしょうか」

非常に丁寧な口調でした。優先席に座っているボクに、立てと命令するのではなく横に詰めてスペースを空けたらどうでしょうかと恭しげに語りかけるのです。
これを親切の押し売りと形容しましょうか、それとも道徳心をかさに着た偽善と言いましょうか。ボクは彼女の行動に心の底から感動を覚えました。
見ず知らずの家族のために優先席に座る男を諭すように注意する、その道徳的行動に心を打たれたボクはすぐに席を離れました。


もし彼女の口調がもう少しきついものであったら、そのとき笑顔じゃなかったら、席を譲らないお前が悪いというようなことを言っていたら、ボクは駅に着くまで無視を決め込んでいたでしょう。

興奮冷めやらないボクはこの湧き上がっている感情を伝えようと彼女に詰め寄り、
「オレはあんな可愛くない子供のためじゃなく、アンタのために席を譲ったんだ」とささやきました。
しかし、ボクの声が周りに配慮した小声であったのと、北京に3年いても直らない中国語の発音の悪さのせいで、彼女はきょとんとしただけでした。



こんな経験をしたボクは本日5日の朝に日本へ一時帰国します。

前回の帰国の際には、ところ構わずタバコを吸おうとしたり、車の往来がない横断歩道の赤信号を進もうとしたり、お会計のとき店員さんを呼びつけたりして友人から注意されたり叱られたり呆れられたりしました。

日本に帰ったというのに心は中国のルールに従ったままだったんですね。というより上記2つは日本だと軽犯罪です(中国でもダメなことはダメなんですけど)。

法律とは異なり良心に基づいた道徳なんて世界共通だとは思いますが、こういうくだらない自分流を貫いた結果恥ずかしい目に遭うのも世界共通です。


生地北海道で凝り固まった自分なりのルールをほぐせればなぁと思います。
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