トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く天漫11月号　レビュー

　２４歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。

副管理人　阿井幸作(あい　こうさく)

　28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

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トリフィドの日が来ても二人だけは読み抜く

このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。　　　　　　

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2024/04/25 [Thu] 19:16

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天漫11月号　レビュー

2011/11/20 [Sun] 17:03

　盛り上がりに欠けるどころか、中国人読者の反応すら見えない雑誌を購読するのがそろそろしんどくなってきた。

　天漫の看板漫画【ガンダムユニコーン】と双璧をなす【涼宮ハルヒの憂鬱】なんかこんなのだし。

　

　この古泉なんて三浦健太郎が左足で書いたセルピコみたいだ。

　

　悲しそうな顔してるけど、【消失】以外で長門にこういう表情作らせたらマズくないか?

　【仙剣奇侠伝】はイラストを20枚描けばいいんでしょ?って問いかけが聞こえてきそうなほど漫画に動きがない。

　

　絵は決して下手じゃないので、いっそのこと戦闘シーンを一切描かなければ良いんじゃないか。

　話題性と豪華さ以外で特に取り柄がない天漫で私が期待している漫画は2つしかない。

　・お気に入りの2作・

　学校ではオタクであることを隠している女の子の主人公と、オタクに嫌悪感を持っている転校生の少年の交流を描く少女漫画風ギャグマンガ【家宅平安】がその1つだ。

　第2話は、主人公がクラスメイトだってことに全く気付かずにコスプレ姿のまま熱いオタトークを展開する少年と、学校の様子とはあまりに違う彼に気を遣って正体を隠す通す主人公の仲良さ気な会話風景が展開される。
　

　【初・末】は絵柄が婦人誌寄りだ。人の顔にその人物の肩書きしか見えないなった男が地下鉄の車内で初めて見つけた『まともな顔』をした少女。既に3話目だというのに男は相変わらず少女の姿を追いかけてばかりで、少女の正体は何一つわかっていない。
　

　展開の遅さが気にはなるものの、少女の正体や男と少女が出会ったあとのことを考えると、このぐらいの焦らし方が妥当に思える。

　しかしこの【家宅平安】と【初・末】は次号休載だ。まさか少女の正体が年またぎで不明のままとは思わなかった。

　天漫の主力漫画はあくまでガンダムとハルヒとエヴァなのだろう。そして、毎号新連載を打ち出して、ヒットの可能性を探り続ける天漫の態度に責めるところはない。

　だが漫画誌なのだから絵の出来にもう少し気を配って欲しい。良い原作も作画の腕が悪ければ打ち切られて終わりだろう。

　・世界は繋がってるんよ・

　今月の【中国城市擬人化】の主人公は成都だ。オタクの広州と仲が良く、彼女自身も腐女子である。
　

　確か成都もコミケ会場としては有名な都市だ。腐女子寄りのイベントが多いのかどうかは知らないけど。

　彼女らが行くコミケ会場で前回の【午夜小説絵】レビューで触れた冒険小説・盗墓筆記の同人誌が出てくる。
　

　漫画の小道具で使われるぐらいなんだから、けっこうメジャーなジャンルなんだろう。腐女子たちの世界の広さを感じずにはいられない。

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