本棚を漁っていたら帯文に『東野圭吾に比肩する』って謳い文句が書かれた小説がまたもや出て来た。なんだろう、『東野圭吾』って名前は中国のミステリ界では使いやすいキャッチコピーになってるのか。
猟奇色と伝奇色が濃くて東野圭吾とは畑が違うような気がするのだが、当分はこの本を読むことにしよう。
本を読んでりゃちょっとしたことから自分が探している疑問の答えが見つかる。なんてことを大学時代の恩師に言われたことがある。その明瞭な言葉はわかりやすいが上に的を射ており、それ以降ボクは予期せぬところで長年の疑問が解消されるたびにこの言葉を思い出す。
System Of A Downというアメリカのロックバンドがある。メンバー全員アルメニアコミュニティ出身という異色なユニットで、歌詞は政治的な意味合いと反戦メッセージが色濃く出ている。特徴的な単語を羅列しただけのような歌詞は、一つ一つの単語ではインパクトしかないのに歌詞全体を俯瞰すると何か素晴らしいメッセージが散りばめられているのではないかと、当時高校生だったボクはそう感じた。
このバンドに『Sugar』という曲がある。その出だしが日本人には衝撃的で「ザ コブチャ マッシュルームピープル!」と叫ぶのである。
何で昆布茶が?と当時はかなり悩んだが、このバンドの歌詞の一単語に意味なんか考えても仕方がないと置いておいたのだが、先日日本からたまたま持ってきた四コマ雑誌にその答えが書かれていた。
全ての四コマ雑誌に言えることではないが、一部の雑誌はページの欄外(キャラクター紹介をしたり来月号の予告をする場所)に簡単料理のレシピや豆知識を書いている。その号の欄外特集がキノコ特集で、あるページに昔日本で流行った『紅茶キノコ』のトリビアが書かれていたのだがその内容がなんと『コブチャ』なのだ。
紅茶キノコの効能は欧米でも知られていてスーパーでも売られている。しかし紅茶キノコが欧米に入ってくる際に昆布茶と取り違えられたようで商品名が『Kombucha』と言うのだそうだ。
つまりSystem of a downのSugarで歌われている『ザ コブチャ マッシュルームピープル!』はキノコ繋がりという意味がちゃんとあったのだ。
だからといってSugarの歌詞の意味がわかるわけではないのだが、答えってのは妙なところに落ちてるモンだと感心した。