所用で北京市国貿地区の建外SOHOに行ったところ、無敵家の前で店員が何かを配っている場面に遭遇しました。
無敵家とは、横浜の家系ラーメンで経験を積んだ日本人が北京に開いた日系のラーメン屋です。
小さな紙コップに冷たいお茶でも淹れて通行人に配っているのか?と不思議に思い、店の前を通る人たちに混じってトレイを覗いてみると、コップの中には焼き色の付いた乳白色の液体が。
この人たちは豚骨スープを配っているんですね。
無敵家が北京に第1号店をオープンしてからちょうど8月で2年が経ちますが、こんなイベントをしていたことは今までなかったはずです。
して以降、日系のラーメン屋に対する風当たりが強くなったのでしょうか。
無敵家は店内で大きな寸胴に豚骨スープを煮ているのがウリです。長時間煮込んでいるおかげで厨房付近がめちゃくちゃ熱くて臭いのですが、まぁ山岡家ほどではありません。
日本のようなラーメン屋を心掛けている無敵家が味千ラーメンと同一視されるのは正直歯痒いでしょう。
ボクは店の前を3回ほど往復したのですが、結局試供品をもらうことはできず店内で金を払って味わうことにしました。
久々に食べた無敵家の黄金ラーメン(28元・店内で一番安いラーメン)の豚骨スープは濃くて美味いのですが若干臭みがありました。
この臭さは個人によって好き嫌いが分かれるかもしれません。しかし豚骨独特の臭みがあったからこそ、本来濃厚な豚骨スープの味がイメージしていたものより薄く感じてしまいました。
考えてみれば、トンコツの種類や野菜の品種、更には水の味すら日本と違う土地で日本と同じ味を再現するのは至難の業でしょう。
思い通りの味が出せないのならば、味に妥協して原価を削って濃縮還元スープや粉末調味料に頼るのもアリなのかもしれません。
そういうことを考えながらボクは友人とラーメンを啜った。この臭みがホンモノの証拠であると信じながら
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