というわけでにも書いた第2回【島田荘司推理小説賞】の入賞作品が先日発表されました。
最後まで残った3作品は以下の通りです。公式サイトの文章を勝手に翻訳して転載していますが、翻訳の精度については信頼しないでください。
入選した3作品のうち《設計殺人》(台湾人作家・陳嘉振の作品)について審査員の景翔(映画評論家)は、「読み始めるとミステリに符合していたし、特に設計のルールを駆使して小見出しの組み合わせを作っていたことは内容にも呼応していた。細心の注意を払っており十分に堪能できた」と語る。
冷言(台湾人作家)の《反向演化》については審査員全員が面白いという評価で一致。景翔は「テーマを娯楽性も高く、冒険活劇と恋愛とファンタジーが存在していた」とコメント。玉田誠は今のスタイルは冒険小説にミステリ要素を取り入れたもので非常に面白かったと評価。
香港の作家・陳浩基の《遺忘・刑警》は、3名の審査員が1次予選を通過した9作品の中から真っ先に最終候補に取り上げた作品である。
3作品はそれぞれ日本語に翻訳され、『日本ミステリの巨匠』島田荘司により大賞作品が選ばれる。最終候補に残った3作品は台湾と中国で出版され、大賞作品は外国語版となり日本、タイ、イタリア、マレーシアなどで出版されることになる。
4作もエントリーされていた大陸勢が全滅。そして第1回では『氷鏡荘殺人事件』が最終候補作品に選ばれた林斯諺(台湾人作家)も、まさかの2次予選落ちです。
大陸ミステリの夜明けは当分先と言うことなのでしょうか。
入賞作3作品の中から大賞受賞作品が島田荘司の手により選ばれるのは2ヶ月先の9月9日です。
予想を立てるなら、真っ先に入賞が決まった陳浩基の《遺忘・刑警》が本命といったところでしょうか。
考えてもどうすることもできないので、とりあえず運命の日が来るまで黙って正座です。