11月28日土曜日には以前敗者復活戦に参加したアフレコ大会の決勝戦が行われました。
(前回、日本語学科の学生が参加すると書きましたがこれに参加したのはいずれも北京市の中高校生でした。大学生のアフレコ大会はこれとは別です。)
北京市の中学並びに高校から2人から5人の学生がチームを組んで各自が選んだアニメに数分間アフレコをするという大会で、予選及び敗者復活戦を勝ち抜いた12チームが集まり日本語力と表現力を競い合いました。
(北京には月壇中学(中高一貫校)や十一学校など外国語授業に日本語を取り入れている学校があります。)
会場には選手の友人の他に彼らの親の姿もあり、席はそこそこ埋まっていました。
決勝まで残った12チームが選んだアニメは以下のとおりです。
1.ヘタリア(3名)
2.干物妹!うまるちゃん(4名、うち男子1名)
3.マイリトルポニー(2名)
4.名探偵コナン(4名、うち男子1名)
5.ラブライブ(4名)
6.干物妹!うまるちゃん(3名、うち男子1名)
7.ヘタリア(4名、うち男子1名)
8.未来日記(4名、うち男子1名)
9.ご注文はうさぎですか(2名)
10.月刊少女野崎くん(5名、うち男子1名)
11.魔法少女まどか☆マギカ(3名)
12.となりのトトロ(2名)
タイトルの後ろには各チームの人数を書きましたが、やはり男子学生が圧倒的に少ないです。
『うまるちゃん』と『ヘタリア』がかぶっていますが中国での人気を考えると納得の選択であり、このラインナップだと逆に『トトロ』の方が異色です。
今回の優勝チームは『マイリトルポニー』を選んだ3のチーム。
演技力の高さと声の大きさが抜群で、アフレコが始まった瞬間「あっ、これは獲ったな」と予想できるほどの出来栄えでした。
この大会で使用するアニメは学生に任されていて、予選と同じである必要はありません。現に、この前の週に私が見学した敗者復活戦から3チームが勝ち上がっていましたが全員別のアニメを選んでいました。しかし予選からこの3のチームを見た人の話によると、彼女らは予選でも『マイリトルポニー』を演じたというガチンコ派です。
『うまるちゃん』を選んだ2と6の両方のうまるちゃん役の女の子、そして『月刊少女野崎くん』の千代ちゃん役の女の子のモノマネがとても上手くて感心しましたが、しかしマネの良し悪しって実際のアニメを見ていないと評価できないから評価対象外じゃないのかと悩ませられました。
このアフレコ大会の審査員は別にアニメや演劇に詳しい人なんかではなく、それこそ『となりのトトロ』と『名探偵コナン』ぐらいしか見たこと無い人もいますので、そもそもモノマネであることに気付かない思います。
会場に私なんかよりよっぽどアニメに詳しい留学生のNくんがいたので彼にモノマネの上手さは表現力の高さと認めていいんだろうかと相談した所、彼も同様に悩んだようです。モノマネするほどアニメを見込んだ努力とそれを披露したエンターテイナーな彼女たちを労いたい反面、贔屓に繋がるみたいで素直に評価できませんでした。審査員特別賞とかがあったら絶対選ばれていたと思いますけどね。
今回優勝した3のチームは非常に躍動感のある『マイリトルポニー』を演じていました。
前回も書きましたが、原作に忠実に声に抑揚のないキャラクターを演じても、知らない人からすれば単に声を張っていない棒読み演技としか見えないので、やはり勝つのであれば動きの大きいアニメを題材に選ぶのが不可欠です。
あと男子はもっと頑張って欲しいと思いましたね。女子学生と比べて演技の振り幅が少ないと言うか照れがあるというかで、チームに男子がいること自体がハンデになっている気さえしました。
次回は男子だけのチームが『おそ松さん』を演じきって汚名返上して欲しいです。でも規定では5人までなんですよね。