この間久々に日本人であることを理由に差別を受けまして、ちょっと身の振り方について考えた次第です。
差別といっても内容は大したことありません。家の近所でタクシーに乗って行き先を告げたところ、その運転手が僕の発音を聞くや「お前なに人だ」と言い出し、僕も馬鹿正直に「俺が日本人ならなんだってんだ?」と喧嘩腰に答えたら「駄目だ、だったら降りろ」と乗車拒否を食らった次第です。
国籍で差別されるのはヒドく腹が立ちますね。僕はあまり怒らない方ではあるのですが、流石にこの言い分には腹が立ち何分か押し問答を繰り広げたのですが埒が明きません。
ここでこのバカを限界まで怒らせてぶん殴られてやった方が、反日デモがない今では愛国無罪も適用されないだろうから、むしろコイツにダメージを与えられるんじゃないかと思ったんですが、痛い思いするのはイヤですし、日本人を乗車拒否したコイツに更に日本人を殴ったなんていう武勇伝を作らせたくないので、車から降りたあとドアを手荒く閉めるだけに留まりました。
その後に乗ったタクシーには別に何も言われることなく、無事目的地に着けたわけですが、もし今後もまた乗車拒否されちゃ堪らないので対応策を考えることにしました。
何人かと聞かれた場合は「韓国人だ」と答えるのが模範解答らしいです。友人や会社の上司も実際そうしているらしいのですが、韓国人もそれほど好かれていないよなぁと思いました。
じゃあ東南アジア人ならどうだろうと考えたんですが、いま台湾とフィリピン、中国とマレーシアでいざこざが起こっているのでこれも安全とは言えません。
極論するとアジア全体が中国から嫌われている今はアジア人に化けることが間違いなのです。なのでいっそのこと欧米人を装うことにしました。
そして今日もタクシーに乗ってお出かけしていたところ、目的地から目と鼻の先のところで運転手が急に「お前何人?」と聞いて来ました。
ここで正直に日本人だとバラして無理やり降ろされても痛くはありません。愛国精神の高い運転手だったら「金なんかいらねぇよ!」と運賃をタダにしてくれてむしろ得になるかもしれません。
でも日本人であることを理由に差別を食らうのはもうイヤです。また空気を読んだ運転手から「日本は良いよねぇ」なんて見え透いた嘘も言われたくありません。そこで僕はあれ以来温めていた回答を言うことにしました。
運「お前なに人?」
僕「俺?俺はフランス人」
運「フランス?!」
運転手は僕が嘘を吐いているとわかっても追求したくなかったのか、それとも本当にフランス人だと信じたのかは不明ですが、驚いたっきりそれ以上何も言って来ませんでした。
なんか一本取ってやったようで負けた気がして情けない思いにかられました。もし日本人だと言っても大丈夫だったらと考えると、ちょっと運転手に対して悪い気がしました。
でも答え一つで対応が変わりかねない差別を受けているんだから、ちょっとからかってやってもバチは当たらないでしょう。そもそも不躾に国籍を聞くような輩を真面目に相手するのが間違いなんです。
次に聞かれたときはイタリア人とかギリシャ人とでも名乗りたいです。アフリカと答えるのはちょっと怖いんですが、中国人は黒人が嫌いなだけでアフリカ諸国には好感を持っているんでしょうかね。
ただ僕の答え自体が、『コイツは○○人ではあり得ない』という意識を利用した差別であると言えなくもないなぁ。
「俺はアトランティス人だ。前世でお前とは義兄弟だった」とか言ってみようかな。多分行き先が病院に変わるでしょうね。
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