やっと時間がとれたので10月13日に北京交通大学で行われた『北京高校推理聯盟 第1回ミステリー作品募集大会』授賞式典及び島田荘司講演会の様子を書き起こします。
学内に貼られている案内からもわかるとおり一応メインは授賞式のわけですが、ほとんどの参加者は講演会のあとのサイン会を目的にしていたと思います。
会場は400人ほどが収容できそうな講堂。当初は101室が会場だとアナウンスされていたのに、当日になって隣の102室に変更されたのは中国ならではのご愛嬌。
正直立ち見を覚悟していたが、開会30分前に着いても座る場所を選べるぐらい会場は空いていた。そして現場で北京在住のミステリマニア『名無しのオプ』さんと合流する。250人ほどいた来場者のうち、日本人は関係者を除けば我々2人だけだったと思う。今回のイベントは日本の公的機関と全く関係がない(2010年1月に島田荘司先生が来た時も日本側からの宣伝はなかった)ので日本人が知らなかったのも当然かもしれない。
開会予定時刻の14:00を30分ぐらい過ぎた辺りで島田先生が来場され式典はようやくスタート。各サークルの学生たちが島田先生の誕生日を拙い日本語で祝う動画が流され、その後に各応募作品の紹介が始まる。
北京の各大学のミステリー小説研究会が集まって出来た団体が『北京高校推理聯盟』だ。北京大学、清華大学、人民大学などの有名大学で構成され、2011年には既に団体としての活動を始めていたようだが、こっちのミス研は日本のミス研と性質がだいぶ異なり、創作活動はせずみんなででゲームをする。この団体もこれまではクイズや宝探しゲームなどのイベントを行っていたらしい。
そしてこの『北京高校推理聯盟 第1回ミステリー作品募集大会』ではそれらミス研の構成員が創作した1,000文字から8,000文字程度の短編作品の中から受賞作品を決める。賞金は1位でも500元(8,000円ぐらい)と少ないが受賞作には出版の可能性もあるようだし、スポンサーが新星出版社(中国国外のミステリー小説を翻訳出版している会社)なので、将来性を見ると悪くはない話だろう。
ちょっと長くなりそうなので応募作品の紹介は次回。
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