この画像は『バキ』(作・板垣恵介)というマンガの有名なある1ページです。
最強の格闘家と戦い敗北を知りたがっている右下のコマの死刑囚に、空手家が非情な事実を突き付けるシーンです。
「死んじまったぜ、二人とも」
「オリバは道歩いてたら隕石に当たり」
「ITEッ」
「烈は大地震に巻き込まれ地割れに落ちちまった」
「救命啊」
「不運にも程があるよな・・・・・・」
まぁこれは空手家のブラフなんですけど、当時この漫画を読んだ読者はみんな下のコマの死刑囚みたいな『はっ?何言ってんのこの火傷頭』って面を喰らい、『板垣頭おかしくなったのか?』って思いました。なんだよ、このアメリカンジョークはって。アメリカ人のオリバは隕石に当たったのに「ITE」で済ましているし、中国拳法家 烈海王は「救命啊」(助けての意味)って叫んでるし、嘘にも程があるだろうと。
中国はいま物価高で肉やら野菜やらが軒並み高くなり、その煽りは大学の食堂にも及んでいます。メニューの値段が高くなったりすることはないんだけどご飯に肉が少なくなって、代わりに骨や脂身が多くなった。
僕は豚の角煮定食が好きなんだけど(日本のような大きな角煮じゃない、3センチ大の肉の甘煮)その角煮がほとんど脂身で食べててくどい。しかも脂身を食べていると子供の頃のトラウマを思い出してしまい、うまく味わえなくなる。
何かを発表する人って言うのはおおむね何か自分で自信のある『ネタ』っていうものを持っていると思う。
例えば芸人なら、くりぃむしちゅーはライブ時に
「僕たちのこと知ってるんですかねぇ」
「じゃあ聞いてみましょう。この中で僕らくりぃむしちゅーのことを知っている、または知らない人は手を挙げてくださ~い」
「みんな挙げるだろ!!」
というツカミで数々の会場の客を沸かせました。
またダチョウ倶楽部の数々の『お約束』ネタは何度見ても飽きません。
歌手ならTUBEは『夏』という強力な武器を持っていますし、浜崎あゆみは十代の女の子の心が涙でいっぱいになるような歌詞に一切英語を入れないという工夫をしています。
俳優ならば悪役とかいじめられっ子とか地味とか、そういう役どころを持っているでしょう。
しかしその鉄板ネタだけに頼っていると一発屋として世間に名を知らしめて忘れられたり、イメージが定着しすぎて他のことができずがんじがらめになってしまいます。
お酒は好きだけどアルコールが苦手だって人は多いけど、そういう人に限って飲み方がわからず宴会後に地獄を見るはめになります。
お酒を飲める人にとっては、何でコイツは自分の酒量をわきまえてないんだと眉をひそめているでしょうが、下戸には下戸の言い分があるということをわかってほしい。
僕は大学時代からずっと酒好きの下戸で通していて、飲み会のたびにトイレの住人になるという輩で、この年になっても友人に迷惑をかけ続けて、おとといも友人の世話になってしまった。
別に酔っ払って誰かに絡むとか罵詈雑言を吐いたり暴れたりすることはないんだけど、馬鹿の一つ覚えみたいに朝目が覚めて自己嫌悪にもだえることが毎回ある。何度『もう飲まない』と心に誓ったかわからない。せっかくの留学生活を薄ぼんやりと過ごしている僕ですが、そう毎日毎日中国でダラダラしているわけではありません。
自分で中国語を勉強する以外に、日本語を学んでいる中国人学生に日本語を教えています。こっちの学生は基本的にみな真面目で学究意識があり、えらい人は深夜の二時三時までずっと教室で自習していることもあるほどです。(こっちの学生は寮で数人と共同で住んでいるから、徹夜するのが難しい)
ですから、彼らとは一応相互学習というお互いに教え合うという形でやっているのですが、授業はほぼ日本語ですることになります。
尋ねられるのは主に授業に出てきた日本語の詳しい意味や日常的な知識についてですが、日本の流行やテレビ番組について教えるのはもともとそういうものに疎いので大変です。