以前日記に、くーちゃん切手とか生温いお土産作ってないで、もっとじぇにこ稼げる物を名物にせんかいといった趣旨を書きました。そしてくーちゃんラーメンやらクーちゃん饅頭というくだらないアイデアを出し、コメントに「アイスはどうでしょうか」とありがたいアドバイスを頂いたりもしたのですが、ボクを含めてみなさん冗談だと思っていたでしょう。
やぁ 写真一枚100円だよ
しかし、ご当地物グッズの種類は我々素人の予想など覆すほど多く、そして商売人は金を稼ぐためには手段を選ばないのです。
なにやら釧路にいま、アイドルが来ているらしい。その名は『クーちゃん』。その愛くるしい表情に多くの人々が癒された。更に、5000万円もの経済効果をもたらす『クーちゃん』は枯れた釧路に潤いを与える存在となった。
まぁラッコなんですけどね。しかもオス。
しかし経済効果云々は本当らしく、写真集やポストカード、ついには切手までが売り出され最早釧路の名物になっている。『クーちゃん』が居を借りている釧路川間近のデパート『MOO』では連日観光客が訪れ、魚市場で買い物をしてくれるんだとか。
だけどちょっとヌルイんじゃないかい?よぉく考えて欲しい、釧路は北海道の四大都市には入るだろうけど、駅前の閑散とした様子やパチンコ業界の繁盛、定額給付金の配布がゴールデンウィーク後の5月中旬になるとか問題が山積みじゃないか。そんな写真やらなんやらチマチマしたもの売るだけで何とかなるのだろうか?
稼げるときは稼がんかい!
っつーことでクーちゃんを使った金儲けの方法を考えることにしました。しかしクーちゃんがウニとかホタテとか喰いまくって漁師さんから害獣と認定されているラッコだとしても、単純に客寄せパンダにして観光客の被写体になってしまってはストレスを与えて良くありません。
なのでクーちゃんに害が及ばないような売り出し方を考えました。
飛行中乱気流に巻き込まれて、ジェットコースターって疑似だからワーキャー言えるんだよねって大人目線の遊園地の楽しみ方がわかりましたが、3月14日のホワイトデーに無事に北海道へ着きました。途中脳裏に『これはダメかもしれんね』と御巣鷹山墜落事件の機長の言葉を何度も思い出したけど、何度も飛行機に乗ってれば多分よくあることなんでしょうね。
それでやっとのことで日本の地を踏みました。大げさな言い方になりますが、目を瞑っていてもわかるほど日本を意識した瞬間でした。
そして一年半ぶりに感じた札幌は、なんか硫黄臭かった。空港の近くに温泉でもあったのだろうか。
そして札幌駅まで足を運ぶと、なんということだ。前からも後ろからも、やってくるのは日本人ばかり。聞こえてくるのは日本語だけ。
みんな綺麗な服を着て、髪を整え、化粧をし、ボクにわかる言葉で会話してやがるんだ。みんな交通ルールを強制されたわけでもなく遵守し、誰一人赤信号で動き出そうとしない。
日本人だ、日本人だ。ここには日本人しかいねぇっっ!!!(゚Д゚)
ボソボソボソッ
あっ、後ろの人いま中国語喋らなかったか?!・・・なんだ・・・日本人だ。
あれっ?あの人の顔、すげぇ中国人っぽくない?ちょっと寄ってみるか・・・・・・
( ゜д゜) 、ペッ、日本人かよ。
とまぁ、急な環境の変化に体が付いていけず、道中マジで吐き気を起こしました。
一年半という歳月で人はどれだけ変われるのか、きっと誤差程度の小さなものに過ぎないんだろうけども、自分よりも自分以外のものの方が大きく変わるのだ。しかし自分の方から違いを認めなければいけないのでそれにいちいち合わせていくと、無理がたたって、いよいよ食い違いが修正のきかないところまで行ってしまう。
久しぶりの札幌はデカイ本屋が出来ていた。行き付けの本屋の内装が変わっていた。新しいブックオフに入ったら、中国ではまずお目にかかれないあまりの漫画の多さにまたもや吐き気を覚えた。
行きたかった場所に行けたのに、会いたかった人たちにも会えたのに、何故か北海道にいるのがたまらなく居心地が悪い。
今はまだ、周りに合わせようとしているから違和感を覚えるのだろう。もうすぐに慣れるに違いない。しかしその異常に慣れるってことが反応するってことより実は辛いことだったりする。
また一から驚き直さないといけないんだから。