ちょっと汚い話になります。
北京の路上にはゴミが多い。そしてゴミ箱の数も異常に多い。歩道に数十メートル間隔で配置されている。
日本に帰ったとき、コンビニで買った肉まんの下敷きの紙をどこで捨てようか迷ったものだけど、北京ではそのような心配は起こらない。
そもそもゴミをゴミ箱に捨てなくても良いのが北京だ。
誤解を恐れずに言えば、ゴミ箱にゴミを捨てるのは一般人ではなく、路上に捨てられたゴミを回収する都市清掃係だ。
万一彼らが取りこぼしたものがあっても心配はない。もしもそれがペットボトルや空き缶だったら、身なりをあまり気にしていないオッサンやオバサンが拾ってお金に換えるリサイクル事業に組み込まれるから問題ないのだ。
元旦から瀋陽へ旅行に行ってました。
別に旅行先で新年を迎えるわけでもない午後の1時に出発して汽車で4時間半かけて、零下20度の瀋陽へ。
そんなところに何しに行くの?
いや大連の友達に会いに行くんだよ。
じゃあ大連で会えよ!!
と、出発前散々日中両国の友人に馬鹿にされた今回の旅行の目的は観光ではない。人大留学時代に知り合い、現在は大連で働いている日本人の友人に会うのが目的なのだ。
しかし久々に会った友人の顔も曇っている。どうやらボクと同じように向こうで「じゃあ北京で会えよ」と罵られたようで、お互い『なんでこんなとこまで来ちゃったんだろう』と正月早々後悔気味。
1週間に自分の自由に出来る時間が2日もないってどういうことだろう。
このブログでは書くまいと思っていたが、書かなきゃいけないと進まないのでちょっと告白しようと思う。まぁ殆どの人には白々しく聞こえるかもしれないけど、実はボクはいま北京で働いている。とある日系企業に就職してからもう半年が過ぎた。
残業が多いし、土日すら仕事が食い込んでくるので以前のように自分の好きなことを出来なくなった。平日に遊びに行けるわけもなく、ようやくとれたフリーの休日すら友人との食事等でなくなってしまう。
まぁあんまり仕事仕事と言っていると愚痴愚痴と鬱屈したブログになりそうなんで、この話題はコレで切り上げてそろそろ本題に。
真っ当な日常生活を送るにあたり大切なのは仕事よりも友人。しかし海外で生活する以上交友関係には常に不安がつきものだ。
何故なら今のボクの友人は留学生仲間がほとんど。多数が日本の大学生である彼らがそのまま中国に残って就職するのは稀で、みな遅かれ早かれ帰国してしまう。いや、学生だけとは限らない。北京に2万人いると言われる日本人の大部分の人間はいつかは帰ってしまう。
買った本でも列挙したいと思います。
まずは鳳凰週刊。
この鳳凰週刊ってのは香港に本社がある鳳凰衛星テレビが発行している週刊誌で、内容は大陸のよりきわどいです。だから鳳凰衛星テレビの番組が大陸で放映されるときはカットがけっこう入っているらしい。
今回の特集は精神病院の実態調査でした。(中国では一般的に病院を医院と言い、精神病や伝染病なんかを取り扱う病院を『病院』と呼びます)全裸の女性やあらぬ方向を向いているガリガリの男などの写真も載せられていて衝撃的な記事でした。中国では精神病の治療にはまだまだ手が回っていないのが現状です。
こういうことを知ってしまうと以前紹介した中国語版ドグラ・マグラが随分現代的に見えてきます。
そう言えば先日に道で、まるでロシア正教会のタマネギ型ドームの形をした珍しい石の塊を置いている民工(出稼ぎ農民)がいました。見た感じどうやらそれを売っているようなのですが、普通なら出店なんか開かない狭い歩道で石を一塊だけ置き、体育座りの格好のままずっとそのタマネギだけを磨いています。見かねた通行人が値段交渉するのですが一切口を利かず、イヤイヤと首を振って応対するだけでただ事ではない雰囲気を持っていました。あれも病気の人だったのだろうか。
わかりにくいという方は、漫画はじめの一歩で世界チャンピオンになった鷹村のミニ銅像を売らなきゃいけない羽目になり、路上販売をして精神の均衡が崩れ、心身ボロボロになっている青木の姿を想像して下さい。