先週末からネットの調子が悪い。
人が言うには、中国政府が新たに設立したネット管理組織がうまいこといっていないせいらしいが、そのせいでもう一週間以上ネットが不安定だ。
政府がネットの規制を強めるときに巻き添えを食らうのには慣れている。海外のサイトへのつながりが非常に悪くなるのに難なく見られる中国のサイトには腹立たしさが増すが、その期間を我慢すれば済むことだからだ。
しかしここ最近はそうも言っていられなくなった。何故なら規制のたびに見られるサイトが減っていくからだ。
思えばボクが初めて北京にやってきた2007年9月はyoutubeも見られたし、fc2ブログだって何の問題もなく開けた。
だけどいつの間にか【ブックマーク】に登録しているだけで開いていないサイトが増え、規制のたびに自分のブログの安否を確認するようになった。
このブログだっていつシャットダウンされるかわからない。今回の特に酷いネット規制を機に、現在中国では見られないサイトやブログを出来るだけ年代順にまとめてみたいと思う。
自分の記憶だけでは不確かなので他のサイトを参考したいのだけど、グーグルでは『中国』という単語を入れたらもう検索できないし、現在はヤフーすら検閲されているんじゃないかと疑うほど中国関連のサイトに上手くつながらない。
だから以下の文章には日付や理由に多少の誤りがあると思う。そもそも中国で規制されているサイトを全て網羅することなどできない。あくまでも2007年から北京で暮らしている一人の日本人の感想として読んでもらえれば幸いだ。
サイト編
・youtube
2008年3月に起きたチベット動乱が原因で完全シャットアウトか。
当時留学生だったボクは友人と、香港のyoutubeだったらまだ繋がるとか話していた記憶がある。あとテレビドラマやバラエティ番組を見るために、別の動画サイトを探す日本人学生が増えた。
2009年6月ごろに規制されたらしい。
規制されても自分にはなんの影響もなかった。しかし多くの外国人留学生が登録していたことを覚えている。
2009年6月から規制とあるのでfacebookと同時期なのだろうか。
そういえば中国のマイクロブログ、いわゆる微博のユーザー数が2億人を突破したというニュースを聞いたが、そのうちどれだけの人間がfacebookやTwitter のユーザーだったのだろうか。
・Togetter
2010年の10月か11月にシャットアウト。
Twitterが出来なくてもツイートは読めるので非常に重宝していた。
しかし中国政府の目は誤魔化すことができずシャットアウト。いつか必ず規制されると予想していたのであまりショックは受けなかった。
・大紀元
2007年末か2008年上旬。
北京オリンピック前に大紀元で、中国のどこかで未知のウイルスが発見されて感染者続出という記事を読んだが、それ以降サイトが見られたかどうか定かではない。
・ニコニコ動画
2010年12月9日にシャットアウト。
その理由はノーベル平和賞か、それとも漁船衝突事件か。
ニコニコ動画には昔から中国政府に都合の悪い動画がいくつもアップされていたので、規制されて半年が経つ現在、冷静になって考えればよくもまぁ今まで野放しだったなと思うべきだろうか。
2011年6月8日追記:
・Ustream
いつ頃規制されたかは不明。
これだけ自由度の高いサービスを中国が許すわけはないので、規制されたのは至極妥当な話。
海外の動画投稿サイトは基本的に見られないと考えて良い。
ブログ編
・fc2ブログ
2010年4月からか。
その理由はfc2ブログを使ったエロサイトが多かったからだと言われている。このせいで多くの2chまとめサイトと、やる夫系まとめサイトの全てが見られなくなった。
・ライブドアブログ
2010年8月からか。
ブログ自体は見られるし、ライブドアのニュースだって見られる。だが画像が見られない。ただしアマゾン広告などのサムネイルは表示される。
画像が規制されているのでこれ()を見ても面白さが伝わらないし、中国嫁日記なんかそもそもマンガが読めない。
・yahooブログ
2011年の1月末ごろか。
ヤフーのニュースサイト自体や知恵袋などは異常なく見られる。
これが規制されたとき、中国はホントにバカじゃないかと憤ったがそれ以上に不安に駆られた。
・アメーバブログ
2011年2月ごろか。
このブログがシャットアウトされたニュースを聞いて、すべての在中日本人が耳を疑っただろう。いったい何のために?と。タレントのブログを見ることが中国じゃそんなに悪いことなのか。
・blogzine
2010年10月に見ようとしたら見られなかった。
もともとこのプロバイダのブログを日常的には見ていなかったので、シャットアウトされた詳しい日時は不明。原因も見当がつかない。
・エキサイトブログ
2010年10月か
開こうとしたら見られなかった。
番外編
・ニフティブログ
2011年の3月ごろに急に見られるようになった。
おそらくこの時期におこなったネット規制に漏れがあって規制が解除されたのだろう。同じ時期に、日本にいたころよく見ていたホームページも突然見られるようになった。
・ウィキペディア
2008年ごろか。
ウィキペディアの記事自体は読めるのだけど記事内の画像が表示されない。
・規制=貧乏クジ引き?
不意にやってくるネット規制にユーザー側は後手に回るしかない。ネットの不調ですぐにサイトが見られなく現象は、中国在住者にとって非常にナイーブな問題だ。
もしもそのサイトが中国関連の記事を多く書いていたらどうだろう。間違いなく規制されたと信じる。かく言う自分も今回の雑な規制の余波を受けてブログが一時期開けなくなり、とうとうこの日が来たかと焦った。
サイトが見られないのは中国当局による規制に間違いないのだが、何故遮断したのか?という問いに彼らが答えてくれることはないし、検閲の基準を公表することもしない。最近じゃ当局側も賢くなってきて、サイト側に問題があるかのごとく偽装しているようだ。
だから自分のブログの大元であるwebサービス会社が規制されるかどうかは運次第だ。今まで何人の中国在住者が規制のために自分のブログを放棄したか。
これまでの傾向だとメジャーなプロバイダから遮断されているようなので、忍者ブログには今後も不変のマイナーさを心がけていって欲しい。