ボクらのグルーポンが中国でやってくれました。
《高朋(グルーポン)がクジ引きで内部の社員を当選させる》
・前日、グルーポンが騰訊微博でiPone4の抽選イベントをおこなったが、ネットユーザーが当選者はグルーポンの内部社員じゃないのかと疑問を持つことになった。昨日グルーポン公式サイトはクジ引きには「確かに職権乱用的な行為が存在した」と認め、すでに副総裁を解雇している。
http://news.xinhuanet.com/fortune/2011-05/12/c_121406955.htm
http://finance.ifeng.com/news/tech/20110512/4014028.shtml
ボクはこのニュースを5月12日の新京報(北京地区の新聞)で見かけましたが、これだけで新聞代1元の元手が取れた気がします。
・クジ引きの内容
ボクも高朋に登録していたのでこの抽選イベントのメールは受け取っていました。メールによるとこの抽選会は5月4日から5月23日までおこなわれ、合計100名のラッキーな人のもとへ4,999元(約62,000円)もする真っ白なiPone4をプレゼントするとのことです。
・発端
京報やネットニュースによりますとことが露見したのは5月11日。グルーポン側が騰訊微博と新浪微博で当選者のアカウントを発表すると、同日午後3時に『グルーポン抽選はイカサマだ』というタイトルのツイートが流れて瞬く間に大勢のネットユーザーにリツイートされました。
何故バレたのかと言いますと、あるネットユーザーがグルーポン側の発表した当選者のアカウントを調べたからです。中国ではお馴染みの人肉捜索とも言えず、このネットユーザーもおそらく何の気なしに検索したんでしょう。しかしその結果、そのアカウントを所有している人間がグルーポン社内部の人間であることが判明して、暴露ツイートが放流されたのです。
そして同日午後6時にグルーポン公式サイトが「社内がクジ引きの管理に対して不十分であり、別の社員に利用されて職権乱用が行われた」と発表しました。
・別に驚くようなことじゃない?
グルーポンが中国に進出したとき、絶対なんか起きる、絶対なにか起こす。と期待していた日本人は少なくなかったはずです。ボクもその口で、絶対買わないとわかっているのに高朋に登録してその動向を窺っていました。
しかしまさかこんなわかりやすい、まるで子どもの仕業みたいな不正が行われるなんて……中国という国+グルーポンというクーポンサイトはまさに対バッファローマン戦のときのウォーズマンのような超人パワーを発揮しましたね。
100万パワー+100万パワーで200万パワー!
・ 炎上マーケティングってこんなんだっけ?
しかし今回の一件はグルーポン側にとって致命的なダメージを受ける事件とはなりませんでした。不正がバレてから副総裁解雇までの対処は早かったですし、微博上では謝罪文を載せて以後このようなことは絶対に起こさないと決意表明をしています。
そしてこの抽選イベント自体も中止されることなくまだまだ続いています。
このキャンペーンはおそらく初日の5月4日から5月11日を一区切りにして抽選をおこない、12日からまた新たに応募者を集めるのでしょう。そこで12日の高朋サイトを見てみますと、なんとまだ募集して1日しか経っていないのに前回1週間の合計人数36,419人を遙かに超える、4倍以上の147万人(間違えました正しくは14,7万人です【5月17日修正】)もの応募者が現時点でいます。(5月13日深夜0時過ぎ調べ)
禍福はあざなえる縄のごとし、人生万事塞翁が馬、といった風に中国グルーポン高朋にとってこのイカサマ事件は結果的に良い宣伝活動になったということでしょうか。
だからもう一回なんか騒動を起こしてほしいなぁとボンヤリとした頭でそう思ってしまいます。