中国の新星出版社が数回に渡る発売延期の末ようやく出版してくれた鳥山石燕の『百鬼夜行』全画集。
本のサイズは愛蔵版と言っても言いぐらいデカイ。A4サイズぐらいある。帯には『水木しげる 京極夏彦のインスピレーションの源』とコピーが書かれている。この本には中国で出版される日本書籍でありがちな捏造された有名人の推薦コメントはない。
本書には『画図百鬼夜行』を始め『今昔続百鬼』、『今昔百鬼拾遺』、『百鬼徒然袋』の4部全てが収録されている。本の大きさからてっきりイラストも大きいと思っていたが、本を開くとこうなっていた。
右側には各画集全4部が収納されている。サイズはA6程度と言ったところで印刷の出来は上々だ。妖怪の名前には日本語のふりがなが振られ、イラストの下には各妖怪の紹介/説明文が中国語で記載されている。
そして左側にはA4サイズの妖怪画が収められている。おそらく全妖怪分あるのだろう。紙の質はなかなか良い。
しかし個人的には一枚絵なんかいらないから、角川文庫ソフィアから出た『画図百鬼夜行全画集』程度の大きさの本で全4部をまとめて欲しかったなと思う。アマゾンには私と同じように装幀の大きさから画集自体も大きいと誤解した人間が低評価をつけていた。もっと注釈が欲しかったという声もあったが、それはこの本の仕事ではないだろう。