昨年10月、北京の各大学のミステリ研究会が協力し各自が創作した推理小説の出来を競いあった『北京高校推理聯盟 第1回ミステリー作品募集大会』から半年も経たずして、今年2014年2月に『第2回北京地区ミステリー作品募集大会』の開催が公布されました。
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北京高校推理聯盟 第1回ミステリー作品募集大会の様子(1)
さて、何故わざわざ『北京地区』と明記し、且つ1回目と違う名称を名乗っているかと言いますと、今年はその他に中国東南地区の大学のミステリ研究会が『第1回東南地区ミステリー作品募集大会』を開催するからです。
この大会では中国の閔(福建省)、粤(広東省)、カン(江西省)の各大学のミステリ研究会が主体となり、そこに所属する学生を対象に16,000文字以内のオリジナル推理小説を公募しています。
募集要項には特に北京地区と異なる注意事項など書かれておりません。ですが、中国の北と南の文化の差が浮き彫りとなる一風変わったテイストの作品が現れるかもしれません。
確か、『北京高校推理聯盟 第1回ミステリー作品募集大会』の授賞式の際に主催者が今後北京以外でもこのようなイベントを開催したいと発言していた記憶がありますが、まさか北京の次が東南地区だとは思いませんでした。
しかし将来的には中国全土を対象にした各大学対抗ミステリ小説大賞の創設も夢ではなさそうです。去年の大会ではどの作品も書籍化するまで至りませんでしたが、こうしたイベントを経て作品の水準が上がり続ければ、賞金ではなく書籍化を目的にした応募作品も増えるのでしょう。
第2回北京地区大会及び第1回東南地区大会には島田荘司氏は出席されないようですが、前回の講演内容を反映したような最新科学とミステリが融合した作品が投稿されれば先生としても嬉しいところでしょう。