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24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。
副管理人 阿井幸作(あい こうさく)
28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。
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天漫10月号は国慶節明けに出る
2011/10/12 [Wed] 23:58
創刊第2号の天漫10月号は10月の5日に発売されると9月号の誌上で予告されていた。
月刊誌を月初めに刊行するのはずいぶん当たり前のことだと思うが、10月5日という
国慶節
(中国で定められている約一週間の長期休暇期間)のど真ん中を発売日に想定する出版社はやはり間違っている。
国が指定する連休に物流なんか満足に運行しているわけがない。みんな働いていたらセブンイレブンからオニギリは消えないんだ。
結局私が10月号を北京で見つけたのは10月10日の午後のこと。午前中にそのキオスクの前を通りかかったときはないのを確認しているから、本が入荷したのは10日午後で間違いない。
10月号は創刊第2号にして早くも新連載が増えると聞いていたのだが、厚みは前とあまり変わっていない。なのに値段は据え置きの12元。
しかし中を読めばすぐにタネに気が付く。なんてことはない、創刊号は新連載しかないから各話のボリュームが多かったが、2号目から通常のページ数に戻る。そして、確かに新連載は2作品も増えているのだが、代わりに1作品が休載しているのだ。
休載作品は隠れオタクの少女が少女マンガな出会いをするラブコメ
【家宅平安】
だ。だがこの休載は事前に決められていたことで、9月号を読むと『次回は11月号』と予告がちゃんと付いている。
さて、今回は一部で話題になった中国の各都市擬人化マンガ
【中国城市擬人化】
を取り上げる。何故ならもう1つの新連載作品
【仙剣】
はいくらミリオンセールのゲームとは言え、原作自体に思い入れがないから触れようにも触れられないからだ。
連載1話目は
『広州篇』
。9月号のキャラ紹介でも、中国という国から見ても首都の【北京】が第1話を飾ると思っていたからこれは意外だ。
ちなみにこの【広州】はアホ毛が生えている天然系のオタクで、エライ食いしん坊である。このキャラ設定は広州がマンガ・アニメフェスの開催地になっていることと、『食は広州にあり』のことわざから来ているんだろう。広州が持っている新旧のイメージを上手く融和させている。
意外なこと尽くめのマンガだが、まさかショートストーリー形式とは思わなんだ。
いや、予告の段階で勝手に4コママンガだろうと誤解していた私が悪いのだが、擬人化までさせているのに、中国各都市のあるあるネタを4コマ形式でやらない意味って何なんだろう。
ストーリー漫画にした理由は各都市のキャラクター性を掘り下げるというよりも、ネタ数が少ないから4コマにして乱発できないだけのような気がしてならない。
オタクや食いしん坊という個性の他に、【広州】はヤギを5頭飼っている
(五羊石像)
とか中山服が似合う
(中山紀念堂)
など、外国人の私から見てニヤリとさせられる記述はあった。だが擬人化をテーマにしたマンガの連載初回にしては作品には毒気がほとんどなくて、対象読者層が透けて見えるほど可愛さの描写に偏っていた。
参考:
北京は味音痴
(地方出身の中国人はみんな北京の飯屋に不満を持っているはず)とか、
上海は薄っぺらい
(歴史が短いから観光に向かず見る所が少ない)とか、
天津は3日で飽きる
(古街見たら終わりじゃないか)とか、そういうマイナスイメージをギャグにするのがマンガじゃないのかな。
せっかく各都市を擬人化させたのだから、単なる萌え系マンガで終わらないことを祈りたい。
ところで今月号の特典は創刊号のハルヒストラップに続き、特製ハルヒエコバッグだったのだが、
これを持って行っても恥ずかしくない年齢っていくつなんだろう。この月刊誌の対象年齢がますますわからなくなった。
そして今月号の巻頭特集は漫画家集団
Summer Zoo
の発起人
姚非拉
と『涼宮ハルヒの憂鬱』や『灼眼のシャナ』のイラストを手がけた
いとうのいぢ
の対談である。
このあたりの対象年齢層は上なんだけども、わざわざ本を買ってまでいとうのいぢの話を読もうとする人間が天漫のマンガを楽しめるのだろうか。
純粋な好奇心から聞くんだが、天漫っていったいどんな奴が何のマンガを目的に購買しているんだ。単純に私の趣味と天漫が合っていないだけなんだろうが、創刊第2号にして早くも天漫の方向性が不安になってきた。
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