8月19日はルームメイト全員で午前中に古北にある『フクゼン』というリサイクルショップへ行きました。
この店、入ってみると家電や日本製の生活用品が置いてあるだけですが突き当りを左に曲がると書籍やDVDが置いているコーナーがあります。(漫画コミックは一冊もなかった)
そこで日本語の本を物色することになりましたが値段の安さに驚きした。中国でもネット古書店を通して日本語の本を買うことは可能ですがそれが結構いい値段して場合によっては日本とほぼ同じ価格が表示されていることがあります。しかしこの店は文庫本が15から20元ぐらい、単行本が30元ぐらいという良心的な価格設定になっています。
ここではミステリより時代小説が好きという灯証君が葉室麟を買ったり、中国ユーモアミステリ小説家亮亮の友人である華斯比が東川篤哉の本をしこたま買い漁ったり、各自思い思いに買い物を楽しむ中、私だけ中島らもや椎名誠などブックオフみたいな買い方をしていて申し訳なくなりました。
ここで購入した本は『しりとりえっせい』、『中国の鳥人』、『凶悪』、『華麗なるギャツビー』です。
その後、長寧図書館の『書謎 黄金時代英美偵探小説珍本書展覧』へ行き各国の貴重な探偵小説の古書を閲覧。
それから地下鉄に乗り湖浜路のデパートの書店で新星出版社が主催するミステリ座談会を見学しました。
今年の上海ブックフェアには新星出版社の出展ブースはなくブックフェア内の活動は多分8月20日の伊坂幸太郎サイン会のみですが、上海各地で伊坂幸太郎座談会を含む多様な活動を開いていました。そしてこの日は私のブログでも何度か取り上げた中国人ミステリ小説家の王稼駿(参照:温柔在窓辺綻放 著:王稼駿)、陸秋槎(参照:元年春之祭ー巫女主義殺人事件)、時晨(参照:2015年中国懸疑小説精選 編者:華斯比)、陸燁華(参照:撸撸姐的超本格事件簿(ルルさんの超本格事件簿))の4名が『這様的推理你一定没見過』(こんなミステリ、きっと読んだことがない)というタイトルでトークショーを行い、後半はサイン会を開きました。
左から王稼駿、陸秋槎、陸燁華、時晨(一番左の女性は司会者)。
トークショーの前に私は各作家たちに一体なにを話すのか聞きましたが全くのノープランとのことで驚きました。しかし本番では各々のミステリ小説の原体験や好きな作家、中国ミステリに対する意見などをジョークを交えて語り合い、笑いに包まれたトークショーとなりました。
書店には陸秋槎の『元年春之祭』、陸燁華の新作『超能力偵探事務所』、時晨の新作『鏡獄島事件』、王稼駿の『温柔在窓辺綻放』が平積みされていました(どれも新星出版社発行。)。残念なことに王稼駿は新作の印刷が間に合わず旧作が置かれていましたが一応買いました。陸秋槎の本は丁寧な言葉が書かれたサイン本がすでに家に2冊もあるので今回は買いませんでした。
『阿井幸作老師』と書かれているのが非常に面映ゆい。
調子に乗って新星出版社のサイン帳に書いたサイン。字が汚くて我ながらうんざり。
そのあとは昔の留学仲間で今は上海在住の日本人と一緒に新疆料理を食べに行き、二次会で日本人向けの立ち飲み屋に行き、12時頃にホテルに戻りました。
そしてこの日の19時に上海のある本屋で行われた伊坂幸太郎座談会に出席していた灯証君に当時の様子を聞いてみましたが、座談会とは言いつつほぼ質疑応答に終始していたそうです。
その模様は参加者の一人がまとめてくれています。ただ、質問とその答えが「仙台のおすすめの居酒屋は何ですか→居酒屋には行きません」とか「お風呂入っているときなにを歌いますか→秘密です」とか重要とは思えない内容なので別に許可をもらって日本語に翻訳するまでもないなぁと思ったのでリンクだけ貼っておきます。
あと、ここにも書かれていますが伊坂先生はかなり緊張なさっていて、最初は床を見ながら話していたそうです。
『ゴールデンスランバー』に書かれた当日のサイン。ちゃんと名前まで入っている。
次回は20日分、とうとう上海ブックフェアで行われた伊坂幸太郎サイン会について書きます。