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契約社員
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ビルバク
自己紹介:
24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。
副管理人 阿井幸作(あい こうさく)
28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。
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歳月・推理11月号
2010/11/17 [Wed] 18:15
今月号の歳月推理にはあの
御手洗熊猫
先生の作品が掲載されている。
その名も
『クリスマスの呪い・前編』
。もちろん氏の代表作
御手洗濁
シリーズである。
前後編に分かれているだけに、これまでのシリーズ同様かなりクドイ事件だ。
卜部という老人の予告殺人を聞いて山頂の館に駆けつけた鮎川刑事と天城刑事のいつもの面々は、老人からこれから神を力を使って遠く離れた場所にいる有名人を殺害すると告げられる。
そして二人の刑事と、無神論協会の会長と偶然立ち寄ったいわくありげな浮浪者北条の立会いのもと、卜部老人は彼らの目の前で呪術を執り行う。そして翌日、老人が予告した有名人たちが死体となって発見される。
さながらドラマTRICKの
パントマイムで人を殺す女
のような遠隔殺人がテーマの本作。卜部老人が刑事たちの目の前にいた以上、一体誰が被害者に手を下したのか、そして短時間で複数の人間をどうやって殺すことが出来たのかがこの作品の焦点になる。
御手洗熊猫作品でありがちな長ったらしい話をする犯人は健在である。
卜部老人が力説する
堕落した有名人論
はこの作品の読みどころの一つではあるものの、正直長いだけでトリックとはあまり関係なさそうだ。前編の半分は卜部老人の講釈にページを割いていると言っても過言ではない。
呪術や幽霊を騙って行う遠隔殺人は今までのミステリで幾度も登場した常套手段である。
このテーマを御手洗熊猫が日本を舞台にした小説で扱ったのには落胆させられたが、もしや中国ではたとえ不可能犯罪でもなんらかの罪になるのかもしれない。
次号12月号では解答編が載るので買い忘れは出来ない。
これまでのように熊猫先生がとんでもないトリック
(無茶すぎて中国人ですら文章を読んでも想像できない仕掛け)
を用意している可能性が高い。前編では卜部老人が呪術を行ったことと、有名人たちがそれぞれ違う場所で異なる手段で殺害されていることしか書かれておらず、トリックどころか犯人すら推理できないので
(こういう前編ってアリなの?)
、百度の御手洗熊猫スレに行っても期待できない。
しかし、久しぶりの熊猫作品に正直感動した。決して良いミステリとは言い難いのだが、それでも他の作家と比べると読み応えがあり面白いのだ。
台湾ミステリが島田荘司に続く本格ミステリを標榜しているそばで、中国大陸ミステリは御手洗熊猫のような変革ミステリに傾いていくのだろうか。
名作ならば量も質も台湾のほうに軍配があがるが、まだ成長期が終わっていない大陸ミステリから目が離せない。
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無題
Dokuta
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サイト引っ越しのごあいさつ以降しばらくご無沙汰してしまいました。
リンクの貼り替えありがとうございます。
おお、御手洗熊猫の新作が載ったんですね!
Twitterでこの記事宣伝させていただきます(^-^)
島田荘司、日本で福山ミステリー文学新人賞を作ったり、台湾で島田荘司推理小説を始めたりと活発ですが、
日本でさらに新たな企画を始めましたよ。
http://shop.kodansha.jp/bc/kodansha-novels/1011/info/
なんでも、60歳以上の人を対象にしたミステリー作家発掘企画だとか。
後編のレビューも期待してます(^-^)
2010/11/19(Fri)12:56:43
編集
…訂正
Dokuta
URL
島田荘司推理小説→島田荘司推理小説賞、です。
2010/11/19(Fri)12:58:42
編集
無題
阿井
URL
Dokutaさん、宣伝と貴重なミステリ情報ありがとうございます。
近年の島田先生の創作以外の活動を見ていますと、M-1グランプリやキングオブコントを企画したダウンタウンのまっちゃんと姿がかぶります。
後編では新キャラや謎が一気に出てくると思いますので、レビューのしがいがありそうです。
2010/11/19(Fri)16:53:00
編集
無題
Dokuta
URL
国を越えてミステリの新人を育てる島田先生には頭が下がりますね。
ところで話題は変わるのですが、以前にこちらのブログでも紹介なさっていた杜撰が『时之悲』という長編を出したようですね(もう2か月も前みたいですけど)。
話題になったりしてますか?
(そもそも書店にあんまり並んでないんでしょうか?)
2010/11/19(Fri)17:03:33
編集
無題
阿井
URL
教えてもらうまで全く知りませんでした。
最近書店には行っていないので探したことすらありませんでした。そもそも、ボクが愛読している歳月推理は書店ではなくキオスクに売っていて、歳月関係の作家の作品も大きな本屋じゃないとほとんど売っていません。
中国の本は一度買い時を逃すと二度と手に入らないってパターンが多いのですが、今度探して見ることにします。
2010/11/19(Fri)17:21:16
編集
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