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プロフィール
HN:
栖鄭 椎(すてい しい)
年齢:
34
性別:
非公開
誕生日:
1983/06/25
職業:
契約社員
趣味:
ビルバク
自己紹介:
 24歳、独身。人形のルリと二人暮し。契約社員で素人作家。どうしてもっと人の心を動かすものを俺は書けないんだろう。いつも悩んでいる……ただの筋少ファン。



副管理人 阿井幸作(あい こうさく)

 28歳、独身。北京に在住している、怪談とラヴクラフトが好きな元留学生・現社会人。中国で面白い小説(特に推理と怪奇)がないかと探しているが難航中。

 Mail: yominuku★gmail.com
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このブログは、友達なんかは作らずに変な本ばかり読んでいた二人による文芸的なブログです。      

 

 

時差党とは国外で生活しているため時差の問題があり母国の友人と交流する機会が得難い人々を指す中国語で、国外留学をしている学生を意味する場合もあります。(ちなみに日本と中国の時差は1時間しかありません。時差を感じる経験はあまりありません。)

本書で言う時差党は後者の意味合いです。あと、『党』とは言っていますが別に彼らが海外で徒党を組んで何か活動をしているというわけではありません。

 

この本はSNSサイト『豆瓣』で多くの中国人留学生の知人を持つ作者曽良君が各人の留学生活の思い出などを書いて投稿してもらい、それをインタビュー形式にしてまとめたものです。

帯には『留学生のリアルな成長を書いた10篇のストーリー』と書いてあり、アメリカ、ヨーロッパそして日本を含む海外各国で苦学する若者たちも苦労話や成功譚、そして留学希望者に向けたアドバイスが書かれています。

確かに『リアル』と銘打っているだけあって、友達だと思っていた他の留学生に騙されたり、下宿先の華僑に部屋を追い出されたりなどの留学苦労話はなかなか面白いのですが、それでも素人の海外体験記に過ぎません。海外生活で頼りになるのが人間関係ならば、自分を苦しめるのも人間関係である、程度の感想しか抱けず、ネットニュースならともかくお金を出してまで読むものではないなと思いました。


 ちなみに作者の曽良君というペンネームは『ギャグマンガ日和』の奥の細道シリーズに登場するキャラクター『曽良』から取ったのだと思います。おそらくこの作者(女性)はオタクでしょう。

 



エピソードの全てに目を通したわけではないので、日本篇を読んでちょっと気になったことを本編の筋から脱線しますが書いてみます。

 

日本篇では丸子君というあだ名の女の子が大阪に語学留学に来て、金策のバイトや趣味の活動などで日本人独特な習慣や差別に遭遇しながらも、日本の大学の中国語講師になり、授業で日本人学生のからかいを受けてもそれを堂々とさばくまでに成長した話が収録されています。
 (この丸子君という名前は中国でも有名なアニメちびまる子ちゃん【桜桃小丸子】とは無関係で、大阪でたこ焼き【中国語で章魚丸子】を大食いした際に友人から付けられたあだ名です)

 このエピソードでもそうなんですが、中国人の日本旅行記って大阪と言ったらコレ、東京だったらコレとかパターンがだいたい出尽くしています。そもそも日本のイメージが既に定着されてしまい、書き手にこれを書いておけば大丈夫という『鉄板』を与えてしまっています。私はもう何回レコードチャイナで日本人は清潔だとか礼儀正しいだとかの記事を読んだかわかりません。


各人がどこへ旅行に行き何に注目するのかは自由ですが、旅行記を書くのであればもう少し読者に気を使って新しい情報を出してもらいたいです。


 私自身、北海道出身と自己紹介すると海鮮だ温泉だ風景綺麗だなどという賛辞?を耳にタコが出来るほど聞かされているので、いい加減イメージから脱却しろよと思うこのごろです。最近は『銀の匙が~』という反応にも飽きが来ています。

 本編はあくまでも『留学生活』に焦点を絞ったものなのでマイナーな日本文化が登場しなくても責めるところではありません。ただ、もし今後このように中国人の海外生活にスポットを当てる本が出るのであれば各人の生活環境をもう少し掘り下げていって欲しいです。日本の場合、ソープは無理でもパチンコに行った話とかを。これらは短期の旅行者では経験できないことですので。


 北京のとあるスナックのママさんは日本で長く働いていたこともあり、日本旅行の時は必ずパチンコ屋に寄っています。ただ、毎回勝った話しかしてくれないので、実際の勝率は怪しいものです。ともかく、
その日本文化の良し悪しは抜きにして、このような長期滞在者ならでは話が増えていけば、もういい加減中国人の目を通した秋葉原の感想を読むこともなくなるのでしょう。

 
 ・作者曽良君のインタビュー


 http://edu.qq.com/a/20140108/008203.htm


 このインタビューで作者曽良くんが本書制作に関する裏話をしています。

 

SNSの知人にオーストリアやウィーンに留学しているという女の子がいました。彼女はある日パリ旅行に行くと言ったまま消息不明となり、作者を含むSNSのメンバーは慌てましたがしばらくして彼女からパリで黒人の強盗に遭って今は大使館にいるという連絡が入ります。ひと安心したメンバーたちは好意で彼女の家族に連絡を取ろうとしたところ、彼女の姉から彼女はパリどころか一度も国外に出たこともないという事実を突きつけられます。
 要するに、留学していたということそのものが嘘だったのです。

それ以降、作者は投稿の際には自身や留学場所の写真を同封してもらうようにしたらしのですが、それでもこういう嘘つきは出てくるようで、何故身分を偽って留学生であるという嘘を吐くのかわからないと述べています。

 

 

正直、私はこの本に格別な面白さも新鮮さも見出せませんでしたが、嘘を吐いてまで留学生になりたい若者たちがいる中国の読者にとって留学とは特に羨望を抱く生活スタイルなのでしょう。

 しかし本書に掲載されている10人の留学生のリアルな生活を見てもわかるように実際の留学生活は別段優雅ではありません。本書は要するに留学に夢を見て、留学生に嫉妬する若者の横っ面を引っ叩く眠気覚ましなのです。

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